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漢方をきちんと扱いたい、確かな知識を得たい タクヤ先生の漢方講座

高血圧に負けない体を!(漢方薬編)

高血圧その2 漢方編

漢方の治療と西洋薬の治療の最大の違いは漢方の場合、血圧が高い人に血圧を下げる薬を用いるのではなく、「血圧の高い人の全身症状を改善させる」ということです。

全身の調和を整えることにより血圧は安定する、と考えるわけですから長期で服用しても西洋薬のように薬により血圧が下がりすぎてしまったり不快な副作用が出る可能性がないというのが最大の利点です。逆にデメリットとしては早急な改善をする必要があるような重症の高血圧患者さんが漢方だけで治療をしようとするのには危険があります。

「高血圧その1」でも書きましたが、体質の改善にはやはりある程度の時間がかかるケースがありますので漢方で体質の改善を図りつつ西洋薬で血圧をコントロールするのが一番効率的かつ安全な薬物治療だと思います。両方の長所、短所を理解することが大事です。

前述しましたが、基本的に漢方は血圧そのものを下げることを目的とするのではなく、高血圧に伴う頭痛、動機、易疲労感、肩こりなどの随伴症状を改善することを目的としています。

ではどのような選別で漢方薬を選んだらよいのか?以下にまとめてみました。


① 興奮しやすく、イライラがあったり、不眠症を伴う肝鬱気滞(かんうつきたい)タイプ
いわゆる二次性高血圧の中でもストレスが引き起こす高血圧などはこちらに分類されます。神経症状、動悸、不眠、便秘などが伴うケースが多いです。

② 赤ら顔の象徴される熱証タイプ
遺伝などが関与する可能性がありますが、一般的に原因不明の本態性高血圧はこのタイプが多いです。耳鳴りや頭痛などをともなうケースが多いのが特徴。

③体格がしっかりした実証タイプ、水太りや浮腫みのある湿証タイプ
いわゆる実証タイプの方は肥満を伴うことが多く、肥満を改善させることが第一課題となるケースが多いです。腹部膨満感や便秘、のぼせなどの症状を伴うことが多いです。


あくまでもおおまかな分類に過ぎませんので自己判断での思い込みは禁物です。
それぞれの体質で使用する漢方はまったく異なりますし、体質に合わない漢方を服用し続けても思うような効果を得ることはできません。

しかし覚えておいていただきたいのは、せっかく症に合った漢方を選ぶことができたとしても生活習慣により発症した高血圧はその生活習慣自体を改善させない限り再びその顔をのぞかせることでしょう。薬だけに頼ってはいけない、というのは漢方も西洋薬も変わりありません。


次に補足として食事、運動についての注意です。

野菜や果物、牛乳には、血圧を下げる効果があるといわれます。また、動脈硬化を予防するために、肉より魚がおすすめ。そして、もちろんどんなに体によいものでも食べすぎは毒になります。

食事はバランスよく、食べすぎないことが高血圧の予防には不可欠 。日本人の1日の平均塩分摂取量は、現在11~12g くらい。高血圧の人は、この半分にするのが目標になります。
塩分は、塩・しょうゆ・ソースといった調味料だけでなく、加工食品にも多く含まれています。料理には、加工食品ではなく、なるべく新鮮な材料を使うのが減塩のコツ。加工食品は食塩が多く含まれるため、できるだけ控えます。(魚でも干物などの加工食品は塩分が多いのです!)

素材が新鮮なら、薄味でも美味しく食べれます。味が薄いというときには塩ではなくレモン・かぼすなどの柑橘類を味付けに使うと減塩になります。酸味や香辛料(わさび・唐がらしなど)、香味野菜(しょうが・ねぎ・しそなど)を上手に使うと、おいしく減塩できます。ただし香辛料のとりすぎにも注意が必要です。
カレーやからしも血圧にさほど影響がないので、味付けに利用したいもの。洋風の食事は、意外にも和風の献立より低塩分です。ただクリームなど脂肪の量は多くなるので血糖値なども考慮に入れて脂肪をとりすぎない程度に、メニューに取り入れるとよいと思います。


運動は無理のない範囲でなるべく持続できるものを。
いくら効果があっても飽きてしまうものや体に負担のあるものでは長続きしません。
ウォーキングなども数分でやめてしまわずに回りの風景を楽しむようにして1時間くらいゆっくりと歩ければいいですね。
継続は力なり、です。一日300キロカロリーくらい消費できる運動(1万歩歩くのと同程度の運動)が理想的です。


高血圧は自分の生活習慣を見直すだけでかなりの改善が望めるいわゆる「生活習慣病」です。
「高血圧の薬が欲しいんだけど」とご相談にいらっしゃる前にまずは是非ご自分の生活習慣に潜んでいる「高血圧のモト」を探してみてください。
意外とすぐに見つかるかもしれませんよ?

たとえば・・ほら、その手に持っているチョコレートですよ!



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