(時事ネタ①)杜仲茶騒ぎについて
「杜仲茶」騒ぎについて
先日、テレビ番組で「杜仲茶」を服用することにより「痩せる」という放送があった翌日から連日「杜仲茶はありますか?」というお問い合わせが殺到しております。
改めてメディアの効果というのはすごいな、と実感するとともに、ちょっと気になることがいくつかあったので今日は話題の「杜仲」についてお話したいと思います。
1.「杜仲茶」とは?

そもそも杜仲とは中国、西南部原産地の樹高20メートルにも達するトチュウ科の落葉高木、トチュウの「樹皮」です。
中国では杜仲を数千年前から不老長寿の生薬として珍重しており、漢方の生薬として用いてきましたが、前述したとおり漢方に薬効のある生薬として用いられるのは「葉」ではなく「樹皮」の方なのです。そしてこの「樹皮」を乾燥させた漢方薬が「内臓器官を補い、心臓を強め、元気をよみがえらせて気力を得、疲労を取り除き、身を軽くする」と昔から薬として利用されてきたのです。
今回騒ぎになっている杜仲茶というのは「樹皮」ではなく杜仲の「葉」から作られるお茶です。一般に、杜仲茶には、ゲニポシド酸をはじめ、現代人の健康にかかせないカルシウム、カリウム、マグネシウムや鉄、繊維などのほか、植物性亜鉛など天然の植物性微量元素が多く含まれているため、健康茶として日本でも親しまれています。
2.杜仲茶のダイエット効果について
今回皆さんが期待されているのは杜仲茶による「ダイエット効果」のようですが、確かに放送であったように体内の脂肪を減少させ、肥満を軽減させる働きがあることが科学的にも立証されてきています・・・・・・・が。
が、しかし、です。
何度も言うようにそもそも医薬品として用いられているのは杜仲の「樹皮」であり、「葉」については漢方では用いられることはありません。
すなわち杜仲の葉は「医薬品」ではなく、いわゆる「医薬部外品」、「サプリメント」という位置づけになるわけです。
ここで皆さん、落ち着いてよく考えてみてください。
私は杜仲茶に脂肪を減らす効果がまったくないとはいいません。
が、テレビの放送を見た方の多くが「二週間杜仲茶を飲み続ければ劇的に脂肪がなくなると聞いて買いに来ました」とおっしゃいます。
その間、食事の管理も運動もせずに、ただ杜仲茶だけを飲み続けるだけで、とのことです。
私は実際に放送を見ておりませんので正確な放送内容については正直わかりませんが、結果としてそういう認識をされている方が非常に多い、という事実が問題だと思います。
「好きなだけ食べて、運動もしないでお茶だけで痩せられる」
これは確かに非常に甘美な言葉です。
しかしあくまで杜仲茶は「健康茶」でありそれだけで劇的なダイエット効果を生むのは正直難しいと思います。そんなことはない、というお声もあるかもしれませんが、私はそう思います。
今飛ぶように杜仲茶が市場から無くなっているとのことですが、この騒ぎ、いったいいつまで続くと思いますか?
私はそれほど長くは続かないと思います。
こういう騒ぎがあるたびに私は日本人の熱しやすく冷めやすい性格を感じずにはおれません。
3.「杜仲」の「葉」と「樹皮」
血圧降下、肥満防止、脂肪減少、冷え性による腰痛・・こういった作用を強く持つのはやはり葉よりも医薬品として用いられる杜仲の樹皮の方です。
「樹皮」は「葉」を使った杜仲茶のように飲みやすいものではなくかなり苦味があります。
ただし効果は一目瞭然、「樹皮」の方が良いのです。
私どもの薬局では「葉」ではなく杜仲の「樹皮」を置いています。
お茶と同じように煎じて飲むことが可能ですので、やはり一度は試してみたい!という方には小分けしてお譲りしますのでどうぞお問い合わせください。
ただし、杜仲はあくまでも「短期間飲めばそれだけで痩せるもの」ではなく、長く飲んで健康を育むべきものである、と私は考えております。
ご興味を引かれるのは同じ日本人としてよくわかりますが、安易にメディアの「○○を飲むだけで~する!」という言葉に踊らされず、まずは一度ご相談ください。
お客様の一人ひとりの症状、体質に最も適したお茶、お薬をお選びいたしますよ。

