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脱ステロイド!厳しいリバウンドの後にやってくるものは

2008年10月17日 15:58脱ステロイドについて

ご存知のとおりアトピーはアレルギー疾患の一種であり、発症するまでには様々な要因が絡まってきます。

大きなコップを想像してみてください。
そこにアトピーを引き起こす様々な原因が少しずつ少しずつ注がれていきます。そしてそれが許容量を越えて溢れてしまった時、アトピーが発症します。

このコップに注がれる原因として考えられるのは・・・
体質、年齢、皮膚生理機能異常、ストレス、自律神経異常、アレルギー(食べ物、ダニ、真菌、花粉など)、刺激、食生活、季節の変化、気象、空気感染(室内、大気)、感染(ウイルス、細菌)、運動不足など。本当にたくさんのものが考えられます。

基本的に私達の体はどんな時でも一定の状態で体内の様々な働きができるように体の内外をうまく分けています。多くのアレルギー性の疾患はこの外と内を隔てる臓器の病気です。

さまざまな原因によりアレルギーの原因物質(アレルゲン)が体内に侵入し、異物として認識されたアレルゲンはアレルギーを起こす状態を作り上げます。そしてこのアレルゲンが再び体内に侵入した時、アレルギー反応を起こしながら体はこれらを外へ排除させようとしますが、体調が悪くこの排泄能力がうまく働かないとアレルギー反応は暴走し、アレルギー(アトピー)症状が発症してしまうのです。

そして基本的に西洋医学ではこの治療にステロイド剤の外用剤を用います。ステロイド剤は強力に炎症を抑えることによりまるで魔法のようにアトピー症状を改善させる(ようにみえるだけですが)為、知識のないまま大量のステロイドを長期にわたって使用し続けるケースが非常に多く見られます。

しかしステロイドの長期投与は皮膚本来の生理機能を著しく阻害するため、皮膚の沈着(黒ずみ)や中止時のひどいリバウンドが起こります。強いステロイドを長い期間使えば使うだけこれは大きなものになります。

この理由から病院からはステロイドの中止はまず言われることはなく、その強度も次第に上がっていくことになります。

少し前までは私も漢方を用いたアトピー治療にステロイドの使用継続を容認していた部分がありますが、やはり長期的な視野で回復を考えた上でステロイドの使用はすぐにでもやめていただく方向にしております。

試用中止によるステロイドリバウンドはもともとの症状よりも症状が悪化し、かゆみは想像を絶するものになることもあります。使用の期間にもよりますが、脱ステロイドを完全に終了させるためには数ヶ月を要します。その間の辛さは大変なものがあります。

ですが本当に治療をしたい、と望まれる方は皆さんその苦しみを乗り越えてきていただいた方です。安易なステロイドの使用を私は本当に憂いています。

漢方の治療は体内の強化を中心とし、体内の排泄機構の調整を自らの力で行う方法をとります。確かに慢性症状の改善にはある程度の時間と苦労を要します。しかし先ほど示した「アトピーコップ」の用量を増やし、溢れさせないように体を再構築していくためには漢方は非常に有効です。

現代生活は体内を傷つけ、痛めつける要因、物質が溢れています。
こういったものに対して一つ一つ対症療法で自分の体をごまかすようなやり方をとるのではなく、どんな状況においても負けない体を作っていくことの意義 というものを見直していただければ、と思います。

アトピーは昔のようにお子様が中心の症状ではありません。お辛い思いをされておられる方、どうぞいつでもご相談くださいませ。

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