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まず知っておきましょう① 生理について

2008年5月23日 14:11生理の基礎知識のお話

知っていて当たり前、と言われていることほどうろ覚えだったり知らないと聞きづらいことってありますよね。このシリーズで女性の身体についてもう一度整理してみましょう。
今回は「生理について」です。

①周期と生理
数え方は生理の始まった日を1日とし、次の生理の始まる前日までの日数を数えます。
生理が25日~38日までのサイクルで繰り返されるのが正常な生理周期と言われます。サイクルが39日以上のものを希発月経といい、反対に24日以下のものを頻発月経といいます。
月経の乱れの原因は卵巣の働きが悪い、ホルモンの分泌障害などが考えられます。
ストレスや体調不良によっても起こります。

②生理と月経
排卵と月経のメカニズムを簡単にご説明します。
まず脳から指令を受けた脳下垂体から、卵胞刺激ホルモンが分泌されます。

卵巣の中の卵胞が成熟し、卵胞ホルモンが分泌されると子宮内膜は増殖し厚くなる。

卵胞から卵子が飛び出す(排卵)と排卵後の卵胞から黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜はさらに厚く柔らかくなり、卵子がつきやすいようになる。

子宮内膜は子宮壁から剥がれ、出血と共に排出される、これが月経です。
(受精して妊娠が合った場合は排出は起こりません)

③ 基礎体温
基礎体温とは起床時すぐに測定した体温のことです。
一般的にはホルモンの分泌が正常に行われているかの一つの目安として用います。
(メモリの細かい専用の婦人体温計を舌の下にはさんで測ります)

毎日の基礎体温をグラフにすると、体温が低い時期(低温相)と高い時期(高温相)の2相に分かれます。月経前に高温だった体温は、卵胞ホルモンの働きにより、月経開始と同時に徐々に低温となり、これが約2週間(月経周期が28日の場合)続きます。そして、排卵が起こると黄体ホルモンの働きで体温が高くなり、妊娠しない場合は約2週間で再び体温が下がり始め、次の月経が始まります。排卵の時期の目安は体温が低温から高温に移行する時です。
排卵が正常に行われていない場合は、高温相がなかったり、低温相が長く続くことが多いです。

④安全日と危険日
一般的に安全日とは高温相に入ってから4日目以降、生理前までをいい、危険日とは排卵前後をいいます。避妊や妊娠を考える目安にはなりますが、当然絶対、というものではありません。
特に避妊を考える方はきちんと避妊具の使用をすべきです。


⑤おりもの
おりもの定義はかなりまちまちなのですが、一般的におりものとは子宮頸管粘液と膣の分泌物が混じり合った弱酸性の流出物をさします。おりものの量や色、粘りけなどは卵巣から分泌される性ホルモンが関与しており、個人差があります。おりものの量は、月経直後から排卵期にかけて卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて徐々に増加し、エストロゲン分泌量が最高潮になる排卵期に入ると量も最高となります。排卵が終わり、卵胞ホルモンにかわって黄体ホルモンの支配下になると、おりものの量は減ります。 分泌量の変化によりその性質もかわるのがおりものの特徴ですが、分泌量が少ないときは、乳白色で粘りけがあることが多く、分泌量が増えると透明で少しサラサラした粘液になります。普段より量が増える、色が違う、悪臭があるなど、いつもと明らかに様子が違う時は、病的なおりものである可能性があるため、注意が必要です。


漢方による不妊治療の場合、まずはこの生理について詳しくお話をうかがいます。
生理の性質によってその方の乱れた部分を解明する一つの大きな指標となるからです。

普段何気なく経験されている生理と違う状態に気づくようなことがあれば女性特有の疾患に罹られている可能性もありますので早めのご相談をお勧めいたします。

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