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女性不妊は「肝」を中心に起こる

2014年5月20日 14:48女性不妊と「肝」

「肝」というのは西洋医学で言うところでは肝臓と言う臓器を示しますが、漢方の考え方では「肝」とは人間の判断力や精神活動を支配する部位として捉えられます。特に自律神経の中でも強い感情(怒りやイライラ・ヒステリーなど)を統括する、と考えます。

女性にとってこの「肝」と言う部位は一生に渡って人生を左右するほど重要な部位です。肝は血液を貯蔵する力を持ち、この肝が充実する事で月経が始まります。肝にいつでも十分な血液の貯蔵がある事で冷えを無くし、体中に栄養と潤いを運ぶ事が出来ます。逆に言えばこの肝に負担や損傷が出れば様々な女性疾患の大きな原因になるわけです。

例えば女性に一番多いのは「肝血虚」という病態で、簡単に言えば肝に血液が溜まりにくくなる状態をさします。こうなりますと冷え性・貧血などの自覚症状からイライラや生理前の不調・経血の減少などの症状が起こるようになります。

卵の発育や女性ホルモンの分泌にも悪影響が起こり、酷い場合には生理が止まってしまう事もあります。これを引き起こす一番多い原因としてお若い時の極度のダイエットなどがあります。こうした肝血虚症状なのにも関わらず、ホルモンが少ないからとホルモン剤などでいくら補っても元々血が足りていないのだから効果的な対策にはなり得ません。肝血虚を根本改善させる為には日々の養生と漢方薬によるケアが必須になります。

最新の不妊治療が妊娠率を高める、と言うのはあくまでも西洋学の不妊治療での世界での話です。時代がどれだけ進もうとも赤ちゃんをお腹で育て上げて出産し、母乳育児をしていくのは母親です。

母体の健全な状態をないがしろにするような治療では生まれてくる赤ちゃんの健康までは作れません。妊娠も出産もスタート地点でしかない事をきちんと理解し、お子様の健全な成長の為にお体のケアだけは欠かしてはいけないと確信しています。


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