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月経前後の情緒不安定を解消

2005年3月30日 07:58月刊 漢方の旅

女性は生理に伴う疾病が多くあります。生理痛、無月経、不正出血、生理不順などがありますが、 今回は生理前後の神経に及ぼす疾病について考えてみたいと思います。

生理の一週間前から情緒の乱れが始まり、 イライラして周りの人に怒りをぶつけたり、 悲しくて涙が出たり、泣きわめいたと思ったら急に落ち込んで悩んだりと精神面の変調が起こります。

体調では大便が固くなったり、軟便になったりします。 また乳房痛がひどくなる人もいます。

多くの人は安定剤やホルモン療法などで対応されていると思いますが、漢方では「心と肝」のトラブルと考えています。 当然、心臓・肝臓が悪い訳ではありませんが、漢方では「心と肝」は人間の情緒を支配しているからです。

今回は生理前後のお話をしていますが、閉経した後の更年期での不定愁訴にも同じ考えで漢方を使います。

  • イライラして怒りっぽくなる人は逍遥散、抑肝散。
  • 夜中に突然起きて泣いたりする人は、甘麦大棗湯。
  • 食欲もなくなり、イライラより不安感、不眠などが強く出る人は帰脾湯。
  • 寝ている時、夢が多く、寝汗をかき、朝起きても疲れが残っている人は桂枝加龍骨牡蠣湯。

春になると特に精神不安定症状が悪化しますので早めに対応が必要です。