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免疫力と「肺」の関係 ~抗生剤は風邪には効かない~

2012年8月28日 10:29風邪をひきやすい、病気になりやすい

風邪をひきやすいお子さんがすごく増えていると感じます。

 

風邪をひきやすいというのは要するに外部からのウイルスという害毒に対する抵抗力が低い、ということです。

漢方の考えでは外部からの刺激に対する抵抗力、免疫力は「肺」が担う、とされています。

そして肺は皮膚につながる、という考えも漢方にはあり、つまり肺が弱いお子さんは風邪や病気にかかりやすく、また皮膚から入りこんでくる害毒にも抵抗が弱い、または皮膚自体が弱いためにアトピーや乾燥肌などの疾患も起こしやすいとされます。

 

風邪をひきやすいお子さんが増えたのは食生活(偏食)や抗生物質などの化学薬品の使いすぎなどの原因による体の虚弱化がありますが、この「肺」の機能を高めてやることでこうしたトラブルを未然に防ぐための体の力をつけることができます。

肺を強めるのは漢方薬独特の考えであり、西洋医学にこうした考え方はありません。

西洋医学ではウイルスの侵入に対して発症した様々な体調不良(発熱、咳、鼻水など)を緩和させる薬を使い、二次感染を予防するために抗生物質を使うというのが一般的ですが、「風邪そのものをひかない体をつくる」という発想は残念ながらありません。

やはり現代日本では小児の治療費が無料ということでちょっと風邪をひくと大した症状でもなくても安心のために病院にかかる事が多いようですがそれではお子様自体の抵抗力をつけていくことはできません。子供の発育段階の体はある程度そうしたウイルスの脅威にさらされていくことで独自に防御機能を構築し、免疫力を作っていきます。

それを早いうちからなんでも緩和、除去してしまえばどんなことになるか・・?なんとなく想像ができませんか?

言葉は悪いですが私は今までほんの5~6歳にもならない子供たちが薬漬けになっている状況を幾度も見てきました。

ステロイド、抗生物質・・こうしたものの過剰投与が子供の健全な成長を妨げることになりえることをご両親はどうか自覚していただきたいのです。

 

「でも他に方法がないと言われた」とおっしゃるご両親もおられるかと思います。それはあくまでも西洋医学的な観点からのコメントに過ぎません。

 

風邪をひかない、ということは子供の健全な発育によりしっかりとした免疫力が育まれているということです。

 

もちろん、西洋医学による治療も必要なケースもあり(急な高熱や強い症状により命の危険があるとき等)、症状を重症化させるまで放置するなどということはあってはなりませんが、最近のご両親はとかくお子様の病気に対して(化学薬品を飲むまでの)フットワークが軽すぎると感じることが正直多々あります。

例えば鼻水が出る、喉が痛くなる、というのは風邪ではありません。

それはウイルスが粘膜で暴れていることを教えてくれている体のサインであり、またそれを外に押し出そうとする免疫機能の正常な働きなのです。その段階を経て、ウイルスが体内に入って初めて咳や発熱が起こり、ウイルスと体の免疫との本当の戦いが始まるわけです。これが「風邪」であり、そうしたせっかくの免疫機能による発熱や防御行動を押さえつけて止めてしまえば当然風邪の治りは遅くなります。

例えば喉がいたければ「板藍茶(ばんらんちゃ)」でうがいをすれば天然の抗ウイルス作用によりウイルスの駆逐は十分できると考えておりますし、肺を強化する「冬蟲夏草(とうちゅうかそう)」などを毎日飲むことで風邪の頻度は減り、かかった時の症状も軽くなります。体にとっての有益な菌まで殺傷してしまう抗生剤を使う必要はよほどの重症例でなければないと考えています。そもそも抗生物質は風邪のウイルスには効果がないことを知らないご両親も多くいらっしゃいます。私は説明を充分に行わない薬剤師にも大きな問題があると考えています。

抗生物質はあくまでも風邪のウイルスを叩くのではなく二次的な感染を予防するのが目的です。

ですから「抗生物質を飲むから風邪が治る」というのは誤った知識です。

 

私の小児漢方相談を受けていただいたご両親で「目からウロコ」と言っていただけることが多々ありますが、今現在の医療が全て正しい方向を向いている、と決めつけずに他にも本当の意味でお子様の健康を作れる医療も存在することをどうか一人でも多くの方に知っていただきたいと思っております。

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