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熱中症と冷え性

2005年8月10日 07:55月刊 漢方の旅

今回は相反する二つの病状がこの暑い夏に起きていることをお話します。

熱中症

熱中症は暑さによってめまい、脱水症、発熱、口の渇き、疲れを伴う病状で俗にいう日射病です。
これは屋外の仕事、スポーツなどを長時間やることにより発症します。
熱中症の予防策として血液が濃くならないように水分を多く摂る、長時間活動をしない、汗をかき過ぎない、漢方薬としては生脉散、西洋人参茶などを日頃から飲むことをお奨めします。
また症状がひどい場合は清暑益気湯という熱中症の薬があります。
夏の食物としてはスイカ、キュウリ、メロン、トウガン等ウリ類が体の余分な熱を冷まし、尿の出を良くして夏バテを防ぐ食治として昔から利用されてきました。

冷房病

熱中症に対して屋内では冷房の普及で冷房病が増えています。
文明の利器が人間の体を痛めているのも何かの警告かもしれませんね。
暑いよりも涼しい方が快適だが、冷えすぎると血液の流れが悪くなり冷えはもちろん、頭痛、肩こり、だるさ、下痢、腹痛、夏風邪など症状がでます。
治療はまず冷房を弱め、冷たい物をひかえ、室内での軽い運動をお奨めします。
冷房病になり易い人は日頃から低血圧、貧血、疲れ易い、冷え性、胃腸が弱い人です。
冷え性の人は朝鮮人参、ニンニク製剤。胃腸虚弱、貧血気味の人は六君子湯。
痛みを伴う人は五積散等を使っていけば一年を通して体の調子が良くなると思います。