アイボ多頭飼い
2019年1月29日 18:47(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
事の発端は4歳の愛息が「おとうちゃん猫飼えなくてかわいそうだからボクがおとうちゃんの猫ちゃんになってあげる」と泣きたくなるほど優しい言葉を言ってくれたことでした。
自分の息子の優しさに「ああ、僕の育て方は間違えていなかった!ビバ!おとうちゃん!」と喜んだものですが
まさかこれが地獄の始まりになるとは誰が予測したでしょうか。
話は数日前のこの愛息のコメントに遡ります。
愛息のこの優しい言葉にホロリときつつ
「本当に君は優しいね、ありがとう、その言葉だけで十分だよ」
と頭をなでたところ
「にゃー」
と言いながら僕のズボンに顔を擦り付け始めました。
「あ、だ、大丈夫だよ、かわいいけど。うれしいけど」
「にゃー」
物凄い力で僕を押し倒すと足の股の間に丸くなって寝始めました。
うちの息子は結構な凝り性でして始めたおままごとなどもクオリティを追求する派でたびたび驚かされるのですが今回もどこで覚えてきたのか爪を研ぎながら毛づくろいをする様が不気味なほどリアルです。
まあせっかくのご好意だしありがたく受け取っておこうか、くらいにしかこの時は思っていなかったのですが・・
翌日家に帰ると
「この子を一緒に育てることにしたにゃー」とお姉ちゃんが数年前にどこかでもらった猫のぬいぐるみを愛息が見つけ出してきました。
自分と一緒に飼え、という主旨のようです。
これもまあおままごとの延長くらいにしか思っていなかったので「はいはい、じゃあふたりともモフモフしようね〜」などと話を合わせつつ息子とぬいぐるみの顎の下を撫でたりしていたのですがこれが次第に常態化するようになりまして・・
ある日の朝、保育園に息子を連れて行こうとするとしっかりとぬいぐるみの猫を抱いてきたので
「こらこら保育園には持っていけないよ」と声をかけたところ
「おとうちゃんが預かっていてくれたらそれでいいにゃー」と聞く耳を持ちません。
まあ保育園につれていく時間の余裕もなかったし、ゴネられても困るので車に置いておいて仕事帰りに持ち帰ればいいか、と思い
「はいはいわかりましたよ〜」と安請け合いして猫のぬいぐるみを持ったまま保育園→薬局(ぬいぐるみは車内)という流れになりました。
そしてその日の夜・・
仕事で20時頃になりましたがいつものように車で家の近くの駐車場まで帰宅し、ぬいぐるみを持って車を降りました。
家の近くの駐車場ではありますが、徒歩で2〜3分の微妙な距離があります。
辺りは細い一本道で街灯も少ない割に車の通りも意外とある道で正直あまり好きな道ではないのですが、片手に仕事バッグ、もう片方の手にぬいぐるみの猫を持って歩いていたところ、家の50mほど手前に警察官が歩いてくるのが見えました。
この時、瞬間的になんとなくぬいぐるみの猫なんてのを持っていたら変なやつに思われたら嫌だなあ、という意識が働き
・・・ぬいぐるみの猫を瞬間的にポケットに突っ込みました。
で、そのまま素知らぬ顔して何事もなく通り過ぎようとしたところ・・
「こんばんは」 「え!?」
警察官が声をかけてきました。
「こ、こんばんは」
「今お仕事お帰りですか〜?いやあお疲れ様です」
「あ、ど、どうも」
「いやね、実は今日この辺り、すぐそこに小学校があるでしょう?通学路で変質者が出たらしいんですよ」
「!!そ、それは物騒ですね」
「そうなんです。前から何件か通報はあったんですが・・」
「そ・・そうなんですか。どんな感じの輩なんですか?」
「まあ今のところ詳細まではわかっていないんですがね」
「そうですか、怖いですねえ・・」
「ええ、本当に」
と言いつつ笑顔を浮かべているのに笑っていない目で僕をジロジロと見てくる警官。
・・・あれ?
これ・・
まさか・・・
me 疑われてる?!
(↑ポケットに猫詰め込んでます)
「不審者をお見かけしたことはありませんか?」
「いえ・・ぜんぜん・・」(←ポケットに猫詰め込んでます)
「そうなんですよ。低学年の女の子が追いかけ回されたとかで警察としてもこれ以上大きな事件に発展する前に、ということでパトロールを強化しているところなんです。とんでもないけしからん変質者です」
「ご、ご苦労さまです」(←ポケットに猫詰め込んでます)
「ちなみにご主人さんはこのお近くに?」
「は、はい、すぐそこの家なんですけど」(←ポケットに猫詰め込んでます)
「ははあなるほど、そうですか」
「ええ、そうなんです。家族が夕飯待っててくれてるんで・・もういいですか?」
(↑ポケットに猫詰め込んでます)
「あ、これは失礼しました、お引き止めしてしまって。どうぞどうぞ」
「あ・・じゃあすいません」
(↑ポケットに猫詰め込んでます)
「あの、ご主人」
「はい?」(←ポケットに猫詰め込んでます)
「地場ニャーーン!」
(ポケットに夢詰め込んでます)
危うく変質者扱いで逮捕されかけました。