お恥ずかしい話ですが、私の世代に漏れず、私もいまだに大のゲーム好きでして。フットサルやバンド活動の他に趣味の中にどうしても入れてしまうものの一つでございます。

思い返してみればゲームにかける情熱というものは３１歳現在になるまでに並々ならぬものがございまして。

例えば超人気ゲームソフト、ドラゴンクエストの発売日には皆勤賞がかかっていたために友達を買収してペンシルチョコ２箱で購入のために徹夜してもらったり、スーパーファミコンが売り切れでどこに行っても手に入らないと聞けば父親が製造メーカーに勤める友人の為にラブレターを預かって女子校に潜入したり。あれ？なんでしょうこの姑息な青春時代の思い出は。

・・・まあ今となってはいい思い出です。

そんな情熱と金銭を賭け続けてきた私ですがその情熱は残念ながら大人になった今も衰えてはおらず、薬局にご相談に来ていただくお客様の１０歳になるご子息と延々とゲームの話題で盛り上がれるほどの精神年齢の幅を持っております(絶対に男の子の父親にはしたくないタイプだといわれました)。

そんなわけで確かに学生時代ほどの食いつきはございませんが最近のゲーム業界の売り手側も心得たもので我々３０代を狙ったゲームソフトもかなり発売しており、それに食いつくこともございまして。

話の流れ上からお分かりになりますように、要するについ先日食いついてしまったゲームがあった、ということです。

そのゲームソフトですが、まあいわゆる「超人気ソフト」と位置づけられるものでして、事前予約無しでは販売が困難である、という前情報もあり、さりとていい大人である私がゲーム屋さんに出向いて「予約お願いします」というのもあまりに恥ずかしいお話ですし(購入を決めた時点で予約しようとしまいと同じであることから目を逸らしつつ)少々悩んでおりました。

結局販売日まで予約することなく、発売日の当日を迎えました。

実は私にはゲームソフトを２０年来買いに通い続けているお店がございまして・・通い始めた当初は若々しかった店長も今ではすっかり中年になられておりますが、いまだに私のことを「〇〇クン」と君付けで呼ぶあたりに時間の長さを感じます。多分　店の中では時間は止まっているのでしょう。

で、その発売日ですが、平日でしたので当然ご相談のお客様をお迎えし、ﾊﾞﾀﾊﾞﾀとしているうちにあっという間に夜２０時を過ぎておりました。お昼休みにちょっと出かけて・・と思っておりましたが年末ということもあってかお客様が途切れることなくこんな時間に。

ようやく薬局を閉めて外に出ましたがお店は２０時まで。すでに時間は２０時を１５分ほど過ぎております。どう考えても売り切れ＋店閉になっている状況ですが、なんとなく自転車に乗って２～３分ほどの距離を走りました。すると・・・

！！

店に明かりがついています、シャッターも下りていません！これは幸運！目の前で閉められたら悲しい、と思い店にあわてて駆け込みます。

すると・・・

「やぁ、待ってたよ、これだろ？」
誰もお客さんのいない店内で一人ニコニコと笑う店長の手元にあるのは・・・！！

「来るだろうと思ってね。今日９時まで待ってようと思ったよ」

店長おおおおおおおおおおおおあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！！！！！！！！！！

なんということでしょうか！私が来ることを見越して予約＋閉店時間にも関わらず店を開けて待っていたそうです！！奇跡です！奇跡が起こりました！

「店長！」
「よしよし」

戦争の最前線からの帰還兵並みの感動を持って店長からゲームを受け取る私。まさに以心伝心！！長い年月を共に過ごした人間同士！思いは伝わるのです！感動です！なんかもう全米が泣いた！！

しかしまあ冷静に考えるとゲームショップで感涙一歩手前で騒ぎ立てるオタクとその取り巻きという不気味極まりない図式でしたがこんな世知辛い世の中で一筋の光を見出したひと時でした。

と、まあここまで勢いに任せて書きなぐってまいりましたが今日の日記の感動を理解できる方が一体どれだけおられるのか果てしなく不安ですが書いてしまったので残すことにします。読み終わったら忘れていただいて結構です。むしろ忘れてくださいお願いします。