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吟じきれない結婚式

2009年4月14日 14:29(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記

先週末に私のアルバイト時代の友人(新郎、新婦共に)がめでたく結婚式を挙げることになりまして、目黒にあります某有名結婚式場まで足を運んできました。

私の大学時代のアルバイト先というのがカラオケボックスでして、薬科大に通いつつ夜はそちらのカラオケボックスにて労働の汗を流しておりました。

新郎新婦は年こそ同年代ですが私の後輩にあたりまして、就職のためにバイトをやめた後もなんだかんだと交友は続いており、いよいよ二人がゴールイン・・!というこのめでたい日に同席できることになり、もちろん二つ返事で列席させてもらいました。

白亜でクリアなイメージのステキな式場にて式を終え、目を見張るような広大な敷地内にある披露宴会場へと場所を移し、披露宴が開始。

ご親族の挨拶、ご友人の挨拶、新郎新婦の紹介などが続きまして美味しい料理も後半にさしかかろうというところで参加者にも一様にアルコールが回り始め盛り上がりは最高潮に。

と、いうところでいわゆる「余興」のお時間へとなってきました。

我々のテーブルにはバイト店の店長と私の後輩達でしめられており、酒好きの店長を中心にどのテーブルよりも迷惑に盛り上がっておりましたので「お!余興か!待ってました!」と今年40になる店長が手を叩き始めるのに呼応するように我々のテーブルのみ余興をしてくださる方の登場前にボルテージは最高潮に。

司会「それでは新郎の叔父にあたります○○様によります詩吟をお願いしたいと思います!それではどうぞ!」


「いいぞ!やれやれーー!」「それでは吟じます!」 「いけそうな気がするーーー!」とただひたすら迷惑なだけの応援を叫びつつも皆の頭の中に「・・・詩吟?」という「?」が浮かびます。

そうこうしているうちに渦中の叔父様が登場されます。
・・・・・ん?なんでしょう なんだかふらふらしています。

「あ、ろうも!ああほんじつはおひがらもよくぅ!いやぁ こんなめでらいしきによんでいたらいて!しあわせれす!たらいまごしょうかいにあずかりました おじ でございます!・・ぷはぁ!」

そうですねサミットの時の中川財務相みたいになってますが大丈夫なんでしょうか。

完全に出来上がっています。

「それれはれすねぇ!おふたりのぉ かどでをいわういみあいをこめましてぇ いっきょく ぎんじてみたいとおもうと こういうわけなのれすよ!!」

視点の定まらない感じではありますが、司会の方のご紹介を聞く限りではどうやらプロの歌い手、という経歴をお持ちのようです。詩吟というものがどういうものか少々興味もあります、ここは一つ、ゆっくりときいてみようでh「おえあええええええええええええええええ~~おりえおあおあああああ~~こもおおおおおおおおお」うおっ!?

なんでしょう濁流のような何かが叔父さまの口から発せられ始めました!

「ああああいいいいえええええええおいえおええええええええおおおおおおおおおお」

テーマは「結婚に向けて若い二人へ」ということですがなんということでしょう!残念ながらECC英会話に通っている私の耳でも1語たりとも聞き取ることができません。

「うアアアアアアアアアアアアああおいええええええええええ!(←ちょっとノってきた)ひいあああああああああああああああああああああくおえかああああああああああああ」

まだまだ終わる気配が見えません。
さっぱりわかりませんがあえて推測するならば普通の歌で言うところのBメロのはじめあたりでしょうか。

このタイミングで店長が一言「長げぇな」と呟きました。酒の上とはいえありえない暴言です。


「ほおああああああああああああ~ひいいいてええええ~くおりおおおすああああああああ~」

どうやらサビに入ったようです。

酔っ払いどもの占領する私のテーブルではすっかり自分達の世界に入り込み大騒ぎを復活させておりますが、吟じてらっしゃる方の声はそんなものには微塵も揺るぐことはありません。

「いいいいいいいいいいいいいい~あおうえうえう~ちぎりぃぃいいいい~!」

おおっ!!今!今!「ちぎり」とおっしゃいました!やりました初リスニング成功です!

「くわああアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああ・・・・あ・・・」


クライマックスを過ぎ、ここでとうとう終了です!

カッ!と目を見開いたまま電池が切れるように崩れ落ちる叔父様。

まさにプロの技です!感動しました!これこそまさに晴れの日に立つ二人を祝福するにふさわしい余興です!


余談ですが あろうことか曲中に寝始めた店長を叩き起こしながら最後に私が「よっ日本一!」的な意味合いを込めて叫んだ「あるとおもいます!」が予想外の喝采を浴びました。

なんだか今日いけそうな気がします。

きっとその最後の言葉でご列席の皆様の心は救われたんでしょう。
つーかその叔父様も救われたかと。

とんでもないです。やりきった感全開のとてもステキなお顔をなさっておられたので正直私などが余計な合いの手を出したことを深く反省しております。

先生のブログ見て、大笑いしちゃいました。と同時に私も去年主人と行った、友人の結婚式のことを思い出しちゃいました。
その式では、新郎が仲間からしこたま飲まされて、急性アルコール中毒で、高砂で倒れてしまい、結局私が介抱しましたが…
御両親への手紙の時に、身重の新婦が一人ぽつんとして、可哀想でした…

その叔父さん、大丈夫だったんでしょうか?
心配ですね…

本当に先生のユーモアある最後の一言で、場が和んでよかったですね。

しかし、日本の結婚式ってなんで必ず酔っ払いが出るんでしょうね…不思議です。

私も大学の友人の結婚式で新郎のご両親に飲みつぶされるという奇跡を味わったことがあります。

かならず酔っ払いが出るのは純粋に飲みすぎているからでしょう。一度どこかの結婚式でアルコールを全て酢にしてみましょう。びっくりするくらい静かな式になることうけあいです。

嗚呼、叔父様は昇天なされたのですね、一方的に。

結婚式のアルコールがまさかの酢だったら、
きっと全員が志村のように口から出すのでしょうね。

吉本新喜劇ばりですね、東京で受け入れられるかが心配です。