物産展が好きです。

伊勢丹や小田急など大手のデパートメントで定期的に開催されております全国各地の物産展。「物産展」といっても私のテンションが上がるのは基本的に食べ物限定です。

私の経験上、回数で言うと一番多いのがやはり人気があるのか北海道物産なのですが、回数の少ないちょっぴりイメージとしてはマニアックな地方の食物産にもその場所その場所の魅力がありますので時間さえあれば地元のデパートメントまで足を運んでおります。

そんな私がつい数日前に小田急線に乗りました時に中吊り広告で小田急百貨店にて「九州・沖縄展」が開催されているのを発見。日にちを見たらなんと明日からじゃないですか！

佐賀牛だの宮崎マンゴープリンだの特製ちんすこうだの！なんですかこの犯罪的な誘惑は！

露骨に高まったテンションのまま、フットサルのチーム仲間に一緒に行こうぜ！と誘いを掛けたところ当然ながら二つ返事でＯＫが返ってはずが「普段でも買えるじゃん」というまさかの返答。

「そっか、そういわれればそうだよね」と笑顔で答えながら想像の中で覚えたてのコンビネーション(右フック→左アッパー→右ストレート)を次々と叩き込みます。物産展の魅力を理解しないなどまったくもってセンスのない発言をする友人にも困ったものです。

「物産を笑うものは物産に泣く」と亡くなった祖父が言っていたような気すらすると言うのに！まあいいです後で後悔しても知りません。

と、いうわけで結局、趣味を聞かれた時に「物産を少々」と言われるほどの物産好きの妻とその娘を引き連れて地元の小田急百貨店へ。

我々くらいの物産通になりますと、いわゆるその物産展の「目玉商品」には目もくれません。

なぜなら一度は食べたことのある目玉商品の長蛇の列に並ぶ時間を試食や試飲に当てて隠された美味を発見する方が有意義だからです。

どちらかといえば物産展の隅で小さくなって売っている(←初出店なので肩身が狭いため)お店にこそ掘り出し物が見つかることが多いものです。

ちなみに今回私達が狙っているのは宮崎牛のスネを使った煮込み料理のお店です。

物産展の紹介欄にも見落としてしまいそうな小さな表記しかされておりませんでしたが帰って調べたところ地元では知る人ぞ知る名店。出店に反対し続けてきた先代から代替わりしての出店であることまでを突き止めました。え？どうやって調べたんだですって？あははは、やだなあ夜通しネットサーフィンし続けて調べたに決まってるじゃないですか。

考えてみてください。このマニアックさゆえ販売数も逆に少ないことが予想されますので本当に急いで買わなくてはいけないのはこちらのお店ということになる、簡単な推理だよワトソン君！

などと、キャッキャッと意味不明な推理を展開しながら一路、百貨店の最上階にある展示場へ！

ウィィィィィィッィィン(上昇音

「今晩はスネステーキ丼ですな！」

妻「たまりませんな！私達で買い占めてやりましょうか！」

「よろしいですな！素人さん達に見せつけながらその場で食べてやりましょう！」

妻「それは名案ですな！！」

娘「キャッキャッ」

「お！着きますぞ！」

妻「出陣ですな！！」

チーーーーーーン(到着

ガーーー(ドア開

「いくぞ！わき目も振らず目当ての店まで走れーーーー！！」

ドーーーーーン！！！

と、いうわけで結果から言うと百貨店の駅違いで我々が行った小田急百貨店では一流下着物産が開催されていたので極上スネ肉の代わりに赤ちゃん用の下着を二枚買って帰りました。

翌日から妻が口を聞いてくれません。