「デビルウイング!」(鼻にかかった声で)
2009年11月14日 17:31(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
先日、私の地元で「手作りアート祭り」なるものが開催されまして。
これは地元にお住まいの芸術家(個人様からそれを生業としておられる方まで)の方々が普段おつくりになられた様々な手作りのアートを持ち寄り、販売するという内容ですが、日曜の昼間開催と言うこともあって私も足を運んできました。
とても風の強い日でしたが地元の駅のロータリーをびっしりと埋め尽くす芸術家さん達の露店、露店、露店。なんでも150をこえる出店数だとか。
予想を遥かに超える大規模な内容でした。
売っているものも本当に様々で、赤ん坊のよだれかけが売っているかと思えば生け花、盆栽、シルバーアート、壷、民族衣装を模したレリーフなど実に多種多様。
出店の場所に関しては完全な抽選によるランダム決定だそうで、造花のお店の横に「本物の植物です!」と書かれた盆栽のお店が出店していたりするなど神のいたずらがそこかしこに見られましたがそれでもその看板を引っ込めないあたりに出展者の意気込みが感じ取れました。
あるいて眺めているだけでも充分楽しげな内容でしたが、購入するのにもとてもリーズナブルな上にクオリティの高い商品が多く、購買欲がそそられるものもかなりありましたので、購買のため、気になった店舗を巡ることにしました。
中でも気になったのは「粘土で作った鳥の羽を組み合わせて自分だけのアクセサリーを作れる」というお店。粘土、といっても「どこが粘土なの!?」と言ってしまうくらい色とりどりで鮮やかな色の羽根がびっしりと露店の前に飾られていました。
最初に一周した中で一番気になっていたお店でしたのでちょっとシブい感じの首飾りでも見立ててもらおうかと意気揚々と店にうかがったところ・・
ブゥオオオオオオオオオオオオオン!!
バラバラバラバラバラバラ!!!!
なんだか物凄い勢いで私の顔に小さな羽根が飛んできました。
「ああああああああああ!!!」
目にいくつか小さな羽根が突き刺さりかけてその場でのた打ち回る私。小さな粘土製の羽根にのた打ち回らされるとか仮面ライダーでもない限りなかなかできない経験です。
ようやく回復し、状況を把握したところ、どうやら今日朝から吹き続けている突風にあおられて展示されていた羽根が飛んできたようです。
・・こう書くとなんということもないのですが、よくよく考えてみれば小さな羽根1枚1枚が出店されておられる方が精魂こめて作られた作品です。事実小さな羽根1枚でも600~2000円ほどの値段がついており、突風が吹くたびに飛び散る羽根=甚大な赤字被害を巻き起こすことになるわけです。
ブワァァァァツ!
ヒュオオオオオオオオオオ!!
バラバラバラバラバラバラ・・・・
そうこうしているうちに止むことを知らない風の猛威は出店者さんの売り物であり「魂」でもある羽根を飛ばし続けます。大変だ、大変だ。
あわててバラバラに飛び散った羽根をできる限り拾い集め、出店者さんに渡します。
「大丈夫ですか!?はい、どうぞ拾っておきました」
とりあえず私が捕まえた全ての羽根を受け取った出店者さん
「あ・・どうも・・・でもいいんですよ もうどうでも」
なんということでしょう魂が飛び散っています。
辺りを見回すと、周囲の別の出店者さんたちも協力して飛び散り続ける羽根を拾ってくれているようなのですが肝心の出店者さんの心が完全に折れています。
予想するに最初のうちは羽根が飛ぶたびに慌てて拾い集めていたであろう出店者さんですが朝から延々と吹き続ける風の猛威にどこかで心が折れてしまったのでしょう。
「あの・・ネックレスを作ってほしいんですが」と声をかける私の存在がいまひとつ認識されている気がしません。
個人的には「ちょっと渋みのある羽根で見立ててほしいのですがどんな色が合いますかね?」と声をかけたいのですが「もうなんでもいいんじゃないですか?」と答えが返ってきそうで怖くて聞けません。
せっかくの美しく素晴らしい出来の羽根なのになんでしょうこの胸に突き刺さる感じは。
結局深みのある素敵な羽根を4枚ほどピックアップしてネックレスを加工していただきましたが最初から最後までうつろな表情を貫く出店者さんにあやうく私の心が折れかけましたが結果としてはとても素敵なネックレスを手に入れることができました。
主催者側には来年は風対策をどうかお願いしたいと思います。
全ての出店者さんと来場されるお客様のために・・・。
その粘土で出来ているという羽根がどうしても想像できません。
是非今度、そのアクセサリーを見せてください。
確かにあの日はもの凄い突風三昧でしたね。
Posted by: ちび黒たまご
返事が遅くなってしまいました><
このサイトのリニューアルに精神を削る毎日です。
アクセサリーぜひご覧になってみてください。
作っていただいた方の気迫と努力が伝わってくる素晴らしいできです。それだけに突風が・・・
Posted by: タクヤ先生