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嗚呼・・ワインツーリズム!(前編)

2009年11月28日 17:23(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記

皆さんはワインはお好きですか?

ジャパニーズワインの評価と言うのは年々高まっておりますが、輸入物のワインよりも関税もかからず安価でしかも美味しい!となれば日本人として楽しまない手はありません。

私はといえばワインに関しては人様に自慢できるほどの知識も味覚も持ち合わせてはおりませんがワイン自体は好んで飲むほうですので、「ジャパニーズワインの最大の産地である山梨でワイン飲み放題の祭りにポッキリ2000円(何でこう書くだけで怪しくなるのか)で参加できる!から行こうぜ!」というフットサル仲間からの魅惑的な誘いを断る理由などどこにもありません。

そんなわけで今年まだ2回目の開催、と言う日本最大級のワイン祭り「ワインツーリズム2009」に参加してまいりました。

甲州、勝沼ぶどう郷にある30を越えるワイナリーを各々で巡りつつ、各ワイナリー自慢のワインに舌鼓をうちつつ、さらには山梨の郷土料理までいただいてしまおうというなんとも盛り沢山なこのお祭り。

市はもちろん、県をあげての開催と言うことで主催側の意気込みもハンパではなく、わずか2000円の参加費でほとんど全てのワイナリーでのワイン試飲は無料、かつワイナリー同士を回るために市営のバスをワインツーリズム専用にしたものにも乗り放題。

この魅力的な誘いになんと5000人を越えるワイン好き達が集ったそうです。我々も酒好きのフットサル仲間5人で参加。

誘ってくれた夫妻からお祭りの詳細について事前に説明を受けます。


私「ははぁ要するに昼真からワイン漬けになるという主旨ですね(笑)」

亭主「まぁ。そういうことだね」

ガソリンかけて火をつけたら一気に炎上すること請け合いの酒好きの亭主は前年からの参加と言うことで回るワイナリーについてもかなりの情報を持っている心強い存在。

私「しかし真昼間からワイナリーを巡ってワイン漬けになるなんてなんとも優雅なことですね(笑)。ちなみに当日は何時ごろ出発ですか?お昼くらいかな?」

亭主「5時半集合だよ」

優雅を飛び越えて天罰が下るレベルの早さです。

妻も子もいる立場の私ですのでさすがに「始発電車に乗って酒びたりになってきます」とは言いづらく(帰宅と同時に着火される恐れがあります)、結局私だけが皆より2時間ほど遅れて合流することになりました。


そしてわくわくする思いを胸に、とうとうワインツーリズム当日がやってきました。

日ごろの行いが良いせいか(前日に神棚作って祈祷しました)天気はこれ以上ないくらいの快晴。寒さが厳しい可能性があった現地も驚くほどの気温があるとのことで出発前のコンディションは上々です。

地元の駅から八王子へと出てそこから特急に乗り一路、勝沼ぶどう郷へ!車内にも明らかにワインツーリズムに参加されるであろう方々もかなりおり、ワインの本や雑誌を片手に楽しそうに談笑しておりました。中にはすでに車内でワインを口にしておられる方もおられ、そのドーピングはいかがなものかと突っ込みたくなる一面もありましたがそれはご愛嬌。


乗り継ぎも良く予想よりも早い時間で移動が出来たおかげで、皆に遅れること実質1時間少々で現地に到着しました。

山梨1.jpg

勝沼ぶどう郷駅は驚くほど多くの人で賑わっておりました。ワインツーリズムの関係者らしき方々が近くにあるツアー登録所へと誘導してくれます。

山梨2.bmp

ワインツーリズムの大きな垂れ幕のかかっている登録所。ここでエントリーを済ますと首から提げるコルク製のパスをもらうことが出来ます。これさえ提げておけばワイナリーでの飲食やバス運賃などが全てフリーになるわけです。

ここから先に現地入りしている仲間に電話にて連絡を取ります。

ぷるるるるるる ガチャ

「あ、もしもしスギヤマでs「あーーーーーーーついたぁ!?いまどこぉ?!?!!!?!?おおーーーーーい!!杉さんついたってよおおおおおおおお!!!!(轟音)」


この時点でヤバい乗り遅れ方をした予感がビンビンします。

うっかり「すいません体調不良でまだ家です」と有無を言わさず電話を切ろうかという案が一瞬頭をよぎりましたがさすがにこんな未開の地で未開の宴に1人きりで参加するわけにもいきませんので気を取り直し、仲間の場所の確認をします。


「あのねーーーーー!バスで〇〇ってとこまできてーーーー!そしたらそこの停留所の目の前にあるところでかれこれ1時間くらいご馳走になってるからぁ!!!!きゃははははは!!!」


詳しい状況がよくわかりませんがとりあえず山梨の皆さんにお詫びしなければという気持ちが湧き上がってきます。

「了解しました、すぐに向かいますのであまり飲み過ぎないで待っていてください」


「えーーーーーーだってもうここで三軒めだけどぉおお!?まだまだいくぜぇぇぇぇぇぇぇ!!」


じゃあこれ以上迷惑にならないよう僕がトドメを刺しに行きますねと心の中で呟きつつ電話を切ります。

漠然と不安に思っていた事態がどうやら的中してしまっているようです。

不安な気持ちを抱えたまま、とりあえず指定されたバスに乗り、指定されたバス停へとむかいます。どうやら10分程度で到着する様子。

ワインツーリズム用に用意されたこの無料バスは2~30分でこの地域一帯を循環している、という車内アナウンスが流れていました。


天気もいいし 山梨の空気も驚くほど澄んでいて ワインに対する期待もどんどんと膨らみ続けています。なのになんでしょうこの胃のもたれる感じは。


指定されたバス停が近付くほどその感覚は強くなります。


いや・・しかし冷静に考えてみよう。
たかだか1時間ちょっとの時間で三軒回るなんて可能か?あのテンションもきっと遅れてきた自分を焦らせようとするちょっとしたイタズラなんじゃないか?そうだ・・そうに違いない。みんなイタズラ好きの連中だしな。なーーーんだ!すっかり罠にはめられちゃっていました。悔しいっ!

おっ、タイミングばっちりでバス停が見えてきたぞ。
バス停横のワイナリーにいるっていってたけど・・・あ、あそこだな。


プシュウウウウウウウウ(バス留まる)


「おーーーーい!みんなおまたせ!くそっ、すっかりみんなの子芝居に騙されちゃっt

泥酔した4人組(見覚えがあります)が獣の目で用意された郷土料理をかたっぱしから食い散らかしていました。


中篇へ続く