LINE(ライン)乗っ取られる
2014年7月17日 16:48(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
「それ」はある日の夕方、一本の携帯電話の着信から始まった。
古くからの友人からの着信に何気なく出る私。
私「はいもしもし」
友人「あのさ、LINE乗っ取られてない?」
私「へ?」
友人「なんか杉山からおかしなメッセージで話しかけられた」
私「??????」
そもそも「LINE(ライン)」をご存じない方にはちんぷんかんぷんだと思うので簡単に説明するとLINEとは現在主流のスマートフォンを主体に広がる友人・知人との伝達ツールの1つである。電話番号やIDで手軽に自動登録され、話しかけたい人間とチャットするような感覚でメッセージ・写真・画像などを手軽に送り合えるので現在爆発的に広がっている。・・が、その私のLINEが乗っ取られたというのである。
話を続ける。
友人「なんかおまえの名前と顔で「今暇ですか?手伝ってくれませんか?」って言われて「何を?」と答えたら「コンビニでプリペイドカードを買って登録番号を教えてくれ、お金は後で払う」とか言われたぞ」
まったくもって身に覚えが無い話である。
しかしこの話、聞き覚えがある。つい数日前に NHKでこの「LINE乗っ取り」被害が広がっているというニュースを聞いたばかりで、何を隠そう「こう言う対策をとって下さい」とニュースで言っていたので家人と念のために、と対策をとったばかりである。
おいおいおいおいおいNHK、対策とったのにやられてんぞ?!?!
動揺する私。
私「で・・・おまえはどうしたの?」
友人「なんか日本語もおかしいし敬語だしどう考えてもおまえじゃないんで無視してたら今ワイドショーで全く同じことやっててさ、電話した」
私「お・・・おう・・・それはありがと・・ちょっと待ってな・・・」
そう言いながら自分の携帯電話のLINEを開・・・こうとするが開けない?!というか「別のアカウントで操作されています」とか出てるけど・・・うん、乗っ取られてるね完全に。
私「はい。乗っ取られてます」
友人「やはりか!どうすんだこれ」
私「というか今気づいたんだが・・」
友人「うん?」
私「お前以外の友人からも着信履歴に50件くらい入ってる」
友人「!!」
私「そして今この瞬間もキャッチホンで着信が入り続けている」
友人「俺以外の人にもニセ杉山から接触があるってことじゃないか?!電話出てみろよ」
目の前が真っ暗になる私。
とりあえず友人にことわって電話を一時切り、なり続けるキャッチホンに出てみる。
今度はボクシングジムの後輩のようだ。
私「もしもし」
後輩「あ!杉山さん!なんか自分に話しかけてますか?日本語が通じなくて・・・」
完全に同じ野郎が同じ手口で話しかけてます。
私「ごめん・・それ俺のニセモノなんだ・・LINE乗っ取られてね・・」
後輩「乗っ取り!?そんなのあるんですか?!」
私「うん・・とりあえず無視してね・・そいつ」
後輩「わかりました!なんかウェブマネー買ってくれとかおかしな日本語で言われてるんですけど」
私「かわいい顔文字かスタンプ付けて自国に帰れクソ野郎って答えておいてくれるかな」
後輩「了解しました!」
電話を切るとまた別の友人。今度は女性。
私「もしもし」
女友人「あ、タクチ!?なんかLINEでおかしなことになってるよ!」
私「うん、乗っ取られた」
女友人「やっぱりそうか!!詐欺?!これ噂の詐欺?!ウヒョー!ワクワクするから応対しといたよ」
私「お、応対?どんなふうに?」
女友人「おかしな日本語で「この商品買ってまいい?」とか聞いて来たから「タクチ中華みたいになってるけど大丈夫?日本語でおねしゃす」って答えたらいなくなったよ」
私「・・・グッジョブ!」
女友人「おいしいなおい!おめでとー!クッソワラタ」
私「いやいや・・おいしいっちゃあおいしいけどアカウントが・・」
女友人「あ、多分大丈夫だよ。あいつアカウント置いて逃げたから」
私「!?!?」
女友人「だから今タクチのアカウント空いてる状態になってるはずだよ」
慌ててLINEを起動させてみると彼女の言う通り最初から登録しなくてはならなくはなっているもののアカウントが戻っている!!
光の早さで改めて設定し、なんとかアカウントの奪取に成功。
私「おおおおおおおおおおお戻ったああああああああああああああ!!」
女友人「よかったねーおめでと!」
・・・と、いうわけで結論から言えばLINEのアカウントは復活し、ニセ杉山の金銭的被害はおそらく0で免れたわけだが、この後100人近い友人、知人から「おかしな日本語の杉山から」という電話やメールをいただき、その応対に1日を潰した、ということでいい迷惑この上ない経験をしてしまったわけである。
しかし対策をとったばかりなのにそれを乗り越えて乗っ取りを仕掛けてくる技術力には驚きを隠せず、やはりネット上には危険が沢山溢れている事を痛感させられた一日だった。皆さんもどうかご注意なされたし。
ただそんだけの技術力あるならせめて日本語勉強すればいいのに。