授業参観閑散換算晩餐館
2015年9月30日 16:11(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
ある夜のこと。
自分で離乳食中の下の子のうどんをくたくたになるまで煮込むため鍋に火をかけタイマーをかけてから食卓に座り味噌汁をすすっていた時、テーブルの向かいに座っていた家人がふと思い出したように話してきました。
「あ、ねえ」
「はいはい?」
「あなた、この前上の子の授業参観行ったでしょ?」
「うん、小学校1年生だからね。どんな風に頑張ってるか見れてよかったよ」
「そうね」
「うん」
「でね」
「うん」
「来週 下の子(1歳)の授業参観だからよろしくね」
味噌汁噴きました。
「ゴフッ!ゴフッ!・・は?1歳に授業も参観もないでしょ?!」
「あるわよ。保育園行ってるんだから」
「いや・・でもまあ君が行ってみてくれればいいんじゃない?」
「なんでよ あなたも一緒に行かなきゃダメでしょ」
「だって思いっきり平日の午前中でしょ?この前だってわざわざお客様の予約時間空けて上の子見に行ったんだよ」
「今回もそうしてよ っていうか休んでよ」
もやしも噴きました。
「ゴフッ フヒィーーッ!なんでだよ!上の子だって1時間だけだったのになんで休み取らなきゃいけないんだよっていうか忙しいのに予約そんなにしょっちゅう空けられるわけないだろ!」
「だって他のお父さんみんな休んでくるから」
出た
「あのさあ、前も同じこと言われたけど結局行ったら男性俺とおじいちゃん一人だったことあったよね?」
「あれはその日にみなさん忙しくなったとか色々あったんでしょ事情が」
「遠隔地同士で集団食中毒でもあったのかよ」
「そんなの知らないわよ。でも行ってあげないとかわいそうでしょ!」
「いやだから君が行ってくれればいいでしょ、参観ったって好き勝手に蠢いてる乳飲み子を生暖かい目で見るだけの作業を大切なお客様のご予約外して午前中潰してまで夫婦で行く理由は申し訳ないけどない。そもそもそんな一歳児の微妙な記憶は100%残らないでしょこの子に」
「なんなのあなた鬼なの?」
「いやごく普通の社会人の意見だろが!鬼の定義おかしいだろ」
「なんかもう暴力夫ね、言うことが」
「仕事から帰ってきて洗濯物干して家族の夕飯作って乳飲み子の離乳食の準備中に食事さっさと摂ってるこんなエコなDV亭主いるか?どこのドメスティックバイオマスだよそれ!」
「エコね バイオマス」
「とりあえず笑うとこだろ!とにかく1時間くらいならなんとか空けるけど午前中潰すとか無茶言わないでくれ本当に」
私の言葉にリアクションせず、私が作ったサーモンソテーから割と大きな骨をつぅと取り出してそれを電球にかざす仕草をしてからゆっくりと私を見て ふっ と息を吐くように笑いました。
なんだそのリアクションすげえむかつく!
手元に鈍器があったら間違いなく手に取って振り下ろしているところです。
「もういいわ。わかった。そういう人だものねあなたは」
「うん・・そんなにおかしなこと言ってるつもりはないけどね・・1歳児の参観に午前中潰して仕事休んでくる会社勤めのお父さんで当日溢れてたら謝罪するよ」
「私だけで行ってくるわ。ああ・・かわいそうな子。親に捨てられて」
「うん、捨ててないしどっちかというと捨ててほしいのは君の被害妄想だけどね」
私の目を見ずに「かわいそうかわいそう」と言い続ける家人にひょっとしたら酷いことしてるのかなという気分になります。何これサブリミナル効果?
ああもうなんだよなんだよこんなに頑張って働いてるのにDV夫みたいに言われるとか凄いイライラする!ええい!もう!気分を変えて子供のうどんを引き揚げようそろそろくたくたに煮込まれている頃だろう・・・ってなんだこれ物凄い硬い!どういうこと!?もう30分は煮込んでるぞ!?ん?なんだこれ【当商品は厳選された小麦粉を使用して素晴らしいコシを持つ讃岐うどんです】?!
いらねえんだよ乳児にそんなコシ!
「もういいわ 私だけで行くから」
そっちはそっちで話のコシ折るんじゃねえ!
絶叫しながらしっかりとコシの残ったうどんの袋をビリビリに引きちぎるドメスティックな私。
結局、1歳児の授業参観は来週に控えているんですがなんかもうとりあえず胸元の開ききった服着てグラサンかけて鎖がま振り回しながら行こうと思ってます。