ラストオブ明日
2015年11月24日 10:52(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
ゲームを愛しています。
今の一言で読者の4割ほどがブログを閉じたと思いますが、気にせず行きます。コッテコテのファミコン世代を過ごしてきた私ですが、38歳といういいオッサンになってもその気持ちはいささかも揺らぎません。
今までに購入したゲーム機を思い出すだけ書き連ねてみても初代ファミコン、ディスクシステム、スーパーファミコン、PCエンジンDuo、セガサターン、ドリームキャスト、ニンテンドー64、ゲームキューブ、ワンダースワン、プレイステーション(1、2、3、4)、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ニンテンドーDS、ニンテンドーDSLight、ニンテンドー3DS、ニンテンドー3DSLL、PSP(プレイステーションポータブル)、プレイステーションVita、ニンテンドーWii、ニンテンドーWii U、Xbox360と手首を切りたくなるほどの充実っぷり。
ファミコンという偉大なゲーム革命から時代とともに進化していく映像技術やゲームのクオリティをそのまま体感できているというある種、すごく幸せな人生を送れていると個人的には思っているのですが、ことこれがゲームなどに全く興味のない人間から見れば清々しいほどのクソオタク野郎ということになりますので、中にはそんな話をするだけで目線を合わせてくれなくなる人(ほとんど女性)もおられます。ただ、私の場合、フットサルだのバンドだのボクシングだの活動的な趣味でカモフラージュしておりますが本質的にはただのクソオタク野郎ですのでそういうリアクションには慣れておりますし、敢えてそういう方とゲームの話をしようなんてことをそもそも思いません。
それでもおそらくファミコンを購入してからゲームにつぎ込んだお金を考えるとうちの子を成人まで育てられるくらいの金額になりますので確かに軽く鬱になりますが、それくらい私の人生はゲームとは切っても切れないものになっているのです。つい先日も「今度薬局のイベントでゲーム好きな同年代のお父さん集めてみんなで一晩中ファミコンソフトを持ち寄って語り合う会というのを開催してみてはどうだろう」とスタッフに言ったところリアクションすらありませんでしたが情熱は揺らぎません。
そんなクソオタク野郎の私ですが、つい先日までPS4(プレイステーション4)で遊んでいたあるゲームに没頭しておりました。
ゲームの名前は「ラスト・オブ・アス」というもので、簡単に説明いたしますと、人をゾンビのように狂人化させるウイルスが蔓延し、文明の大半が滅んだ近未来のアメリカを舞台に一人のオッサンが人類の希望になりうる14歳の女の子(ウイルスの抗体を持っている)と二人で生き抜く、という内容。
なんか割とよく聞く話じゃん、と思われた方もおられるかと思いますが、最近のゲームのクオリティはそこいらの映画よりよほど高く、またリアル過ぎです。
例えば文明が基本的に滅んでいる上に物資などが常に欠乏していますのでいわゆる北斗の拳のようなヒャッハー!な暴力の支配する世界になっています。
いたるところでゾンビみたいになった感染者(御多分に洩れずこいつらに噛まれると自分も感染してゾンビみたいになる)が襲いかかってきますし、それと同時に「物資をよこせええええええええ!ヒャッハー!」と略奪者どもが徒党を組んで殺しにかかってきますので1秒たりとも気が抜けません。これが実写さながらの映像と臨場感の中で行われるわけです。
物資の欠乏ゆえに当然こちらの手持ちなども全てその辺に落ちている刃物だの布切れだのを組み合わせて武器にしたり応急処置のキットを作ったりと基本なんでも手作りで用意しないといけないというサバイバルな環境下で、こねこねとナイフを作っている間に後ろから金属バットで後頭部を一撃で陥没させられたり、銃で撃たれて慌てて応急処置キットを巻いているうちに爆弾で粉々に吹き飛ばされたりとどう考えてもいまのご時世的に受け入れられるはずもない内容。18禁の指定は伊達ではありません。当然子供への影響を過剰に心配するうちの家人からはゲーム中は一切の音出し禁止、とゲーム画面をつけたまま外へ出ることすら禁止されましたので、音漏れのない巨大なイヤホンをつけて子供たちが迂闊に部屋のドアを開けないように中の電気を消して子供たちが寝静まった後にプレイする環境に強制的になります。ちょうどゲーム内でも拉致された挙句に監禁されている状況でしたのでむしろ臨場感が高まり興奮します。
そんなこんなで真夜中に灯りの消えた部屋でイヤホンをかけてゲームしておりましたところ、その日は特に状況がハードで、通常操作している屈強なオッサンではなく、14歳の非力な娘を操作しながら人肉を食べる趣味の武装した変態オヤジをナイフ一本でぶっ殺すという教育委員会の先生方が泡を吹いて倒れるような試練を課せられていました。今更ですがこんなとこにこんなの書いてていいのかという疑問が湧いてきました。まあいいか。
とにかく状況は最悪です。
ガラス瓶や割れたガラスが散乱する元はレストランだった建物の中を音を立てずに移動しつつ、落ちている瓶やレンガをうまく投げて変態オヤジの気をそちらに逸らし、後ろから飛びついてナイフで斬りつける、というのが唯一の生存するための方法。真正面から見つかろうものならオッサンの持っている猟銃であっという間に蜂の巣にされます。しかもレストランには火が放たれ、動ける範囲も狭まっていくという最悪のコンディション。
必死に身を屈めながら「出ておいで・・出てこないと・・いや・・出てきても食べちゃうよ・・いひゃあああはは」と彦摩呂もビックリの変態オヤジから逃げつつ、退路を探ります。・・あれ?どこいった?!
「見ぃつけたああああああああ!!!」
「キャアアアアアアアアア!!」
ドガッ!!!
・・いきなり背後からバールで殴り殺されました。ゲームオーバー。
一瞬でも油断するとこの有様です。あああ・・びっくりしたああ・・
まだ心臓がバクバクいっています。
「くそっ・・今度こそ」
気を取り直してもう一度。
今度は作戦を変えてロッカーや収納棚に隠れて相手をやりすごし、背後から奇襲する方法にシフトします。
よし・・あのロッカーあたり隠れるのに良さそうだ・・。
キィィィィ〜バタン ドサッ
中から血まみれの屍体が出てきました
「キャアアアアアアアアア!!」
「そこかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ダダダダダダダダダダダダダダ!!
・・出てきた屍体の音に気付かれ一瞬で蜂の巣にされました。
ええいくそ!あんなトラップ仕掛けてあるとはさすがに気づきませんでした。誰でもビビるわあんなもん!くっそー、今度こそやられてたまるか!今度は作戦を変えてレンガを照明にぶつけて錯乱させれば・・
「たっくんってば!」
「キャアアアアアアアアア!!」
いきなり背後から肩を叩かれ乙女チックに絶叫しました。
心筋梗塞一歩手前の状態で後ろを振り返ると家人が呆れた顔で立っていました。
「なんだよーーー!おどかすなよ!あーびっくりした・・・死ぬところだったよ」
「何回声かけても気がつかないんだもん」
「集中してたんだよ・・で、なんだいこんな夜中に。まだ寝てなかったの?」
「トイレに出たらまだ起きてたから。明日早いんでしょ?寝なくていいの?」
時計を見ると確かに22時半を回っています。
22時には就寝する我が家としてはかなり遅い時間です。ゲームに集中してうっかりしていました。
「ほんとだ、ありがとう。寝るよ」
「うん、あんまり没頭しないでね。なんか人殺しの顔で画面見てたよ」
どんな表情だ。
「気をつけます おやすみ」
「うん、おやすみ」
そう言って私は自分の寝室へ。
上の子はともかく、下の子供がまだ小さいため、夜泣きがあるので仕事に支障が出ないように私は一人で別室で寝ているのです。
寝室に入るとぼんやりと暗い明かりがついています。家人がつけてくれたのでしょうか。しかし布団はまだクローゼットに入ったままでひいていないようです。さすがにそこまで要求するのは虫が良すぎるかな、と苦笑しつつクローゼットを開けると中に女の子の屍体が入っていました。
「キャアアアアアアアアアアアアア!!」
ガタン(ドアの開く音)
「あ、そう言えばりっちゃん(上の子)、今日押し入れで寝てるから」と言いに来た家人の頭を振り向きざまにショットガンでぶち抜きました。
・・と、言うところで目が覚めました。
みんな、ゲームは1日1時間!後は外で思いっきり遊ぼう!(高橋名人)