バルーンファイト
2016年2月15日 15:30(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
つい先日のこと。
妻と子たちが私に先駆けて妻の親族の家に遊びに行く日があり、仕事終わりで合流する予定の私が仕事の後に一時帰宅し、いそいそと自分の準備を整え、家から出ようとしていた時のことです。娘から着信が。
私「もしもし?どうしたの?」
娘『おとーさん?ちょっと持ってきて欲しいものがあるの』
「ん?何かな?」
『えっとね、この前お祭りでもらった風船のワンワン』
「風船のワンワン・・?ああ、あのバルーンアートのプードルのことか」
『うん。みんなに見せたいの』
「ああ、いいよわかった。じゃあ持って行くね」
『ありがとう!』
電話を切ってから先日、どこかの祭りでもらった風船のプードルを探します。
確かその辺に転がってたような・・・あ、あった。
ピンクの風船で上手に作られたプードルでしたが、もらってから数日が過ぎていることもあり、ちょっと空気が抜けて元気がない感じになっています。
これ持っていっていいのなあ・・
なんだか逆に皆のテンションを下げてしまうんじゃないかという危惧を抱きつつ、それでもまあ頼まれたしな、ということでちょっとヨレッとしたプードルを自分のカバンに詰め込み、家を出ます。時計を見ると乗る予定だった電車の時刻が迫っています。おおっと急がなくては!
カバンを抱えて小走りで駅まで向かいます。
5分後。
なんとか駅に到着し、乗るべき電車に間に合いました。ふー危なかった。
ドアの閉じた電車の中は夕刻ということもあり、結構混んでいます。
仕方ないので出来るだけ楽な姿勢をとれるところ、ということで車両の奥に入り込んで座席の前になんとか陣取りました。ここでようやく一息。ふう。
・・・ん?
ふと気がつきましたが持っていたカバンの口が少し開いています。
走っている最中に開いてしまったようです。やれやれ、混んだ車内でこれはちょっと無用心だな・・と思い、カバンを閉めようとしたところ、詰め込んだ風船プードルが予想以上に邪魔でなかなかカバンが閉まりません。おいおいおい。
混んでるのに面倒くさいなあ・・ちょっとピンクがはみ出してるじゃないか(苦笑)もうとりあえず押し込んでしまえ・・グイグイグイグイッ・・・と。あれ?なんだこれ・・風船にイヤホンが絡まって・・やばいやばい風船割れたら一大事だ・・そおっとそおっとイヤホンを風船から引き抜いて・・あ、やばい風船がほどけてきた・・・あ、ちょ、ちょっ・・!
うおおおおおおおおおおおおおい!!!
ベロン、という効果音と共にとんでもないものがバッグからハミ出てきました。
鉄道警察に問答無用で射殺されるレベルの破壊力です。
とりあえず何とかカバンに詰め込まないと娘に風船を届けるどころか「タクヤ先生は変態」という風評が店に届くことになりかねません。ちょ、おま!おさまれええええ!!このオオおおおおおおおおおおおお!!
そうこうしているうちに車内はどんどん人が増え、満員電車に近い状況に。
そんな中で「おさまれ!おさまれ!」と言いながら何かを必死に抑えつけている私はどこからどう考えても100%ピュア変態。
その後、1分程度でなんとか暴れん坊風船をカバンに押し込んだ(と、いうより渾身の力を込めて押し込んだら粉々に引きちぎれて割れた)ものの、少なくとも前の座席に座っている人からは丸見えの状況でしたのでいつ通報されてもおかしくない事態だったことを考えますとやはり日本人は優しいという結論に至りました。
粉々になった風船を前に怒り狂う娘に土下座しつつ、「今度お父さんのバルーンアート作って好きなだけ割っていいから」と自虐的なジョークをかますのが精一杯でした。
もう風船はこりごりだよ〜〜!!(←のび太くん調に)