HOMEタクヤブログ>フライトキライトリライト

フライトキライトリライト

2016年4月 5日 13:42(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記

何度も言っていますが死ぬほど飛行機が苦手です。

いや、もはや苦手という言葉では表せません。恐怖を超えて「憎悪」に近い感情です。
幼い時にエアポケットに落ちたトラウマを未だに引きずっており(記憶はとうに無いのですが)、飛行機に乗るとカラダがガタガタと震え出します。そうですね、悪霊に取り憑かれた少女とかをイメージしてくださると良いと思います。

過度の恐怖から離陸前はSOUL'dOUTのボーカル並みに早口になったり、緊張が増しすぎて体の機能もショートするのか片耳からウェカピポッという怪音が飛び出すこともあります。いざ、離陸体制に入りますとこの恐怖から開放されるのであれば人殺しも辞さない覚悟が沸き起こります。人間として完全に終わっていますがここまで恐怖が強いということをご理解いただければと思います。あと離陸中に「ピルルルルルーーーーン」というやや大きめの機械音が飛行機の下部から聞こえてくると思います。これは離陸したので車輪を格納している音であると認識していますが、ごくたまに格納後に別の機械音が聞こえる場合があります。こういう場合は私の中で数秒後にエンジンが大破する妄想が膨らみますので、体の震えはもはや退治される直前のミザリーみたいになります。


基本的に離陸後の私の視線は常にCAの皆さんに注がれることになります。機長室の様子が伺えない以上、機内の状況を一番把握しているのはCAであることは言うまでもなく、その彼女たちの行動に何かしらの疑問を感じた場合、例えば凝視し続けている私と視線が合った際、そのCAが目をそらした場合、迷わず遺書を書き始めます。

おそらく1時間のフライトにつきストレスによって寿命が1日くらいは減っていると思われます。じゃあおまえどうやってニュージーランドとか行ってきたんだ、とおっしゃる方もおられるかと思いますが、考えてみれば、長時間のフライトの場合、高度も高くなりますし、安定飛行体制になる時間も長くなり、そういう状況のほうが揺れたりすることは減ると思いますので逆にこの狭い日本国内を飛ぶ場合のほうが恐怖を感じる総時間数こそ短いものの、恐怖を体感する回数は増えるような気がします。

よく皆さん怖いのは「着陸時」とおっしゃいますが、私の場合は逆です。
フライト中、飛行機下の画像を中央のモニターに映し出していますが、着陸態勢に入り、高度が下がってきて雲の下に出て地面が視認できるようになると途端にテンションが上ります。可能性の問題で言えば地面が近づく=着陸が近く危険度が上がる、すなわち死亡率が上がるということになると思いますが、飛行機に乗っている事自体が恐怖である私の場合、たとえ墜落するにしても飛行機に乗っている時間が終演を迎えるという意識が安心感になり、テンションが上がるわけです。
この辺り、控えめに見ても気が狂っていますがもう理屈ではありません。飛び降りていい、と言われたらパラシュート無しで歓声あげながら飛び出していきたい衝動とフライト中、常に戦い続けております。

あと私の不安を煽る行為として、「機長がフライト中に何の挨拶もしやがらない」というのがあります。
私の安心の担保として最大級のものが、「機長の現在の状況報告」なのです。例えば離陸後に『皆さん、本日はANAをご利用いただき誠にありがとうございます。機長の◯◯です、現在当機は順調にフライトを続けております。本日の天候は晴れー 到着時刻は◯◯時を予定しております。途中、気流の悪いところがわずかにございますが、ほとんどのルートで快適にお過ごしできると思います。それでは皆様、快適な空の旅をーーーー』なんていうアナウンスが一つ入るだけでとりあえず今は落ちないと安心できるわけです。だから逆に最初から最後までこうしたアナウンスがなければねえ、いつ墜ちるのという恐怖でずっと気が狂いそうになっているわけです。ですのでできればフライト中機長がずっと機内放送でフリートークし続けてほしいわけです。元カノとのなれそめとかで構いません。

だから安心安全のためのマナーを破ろうとする輩には憤りを感じます。「電源をいれるな」と言われているのにもかかわらず離陸中に電子機器を弄っている連中は片っ端からガトリングガンで蜂の巣にしてやr「いけませんよ」と諌めたくなりますし、シート脱着許可が下りていないのにも関わらず席を立つ奴にも静脈から味噌を大量注入しt「マナーを守りましょう」としっかりと注意してやりたくなります。

とにかく飛行機は私にとって恐怖の対象であり、その恐怖を乗り越えるには薬か酒の力を借りるしかありません。ダメ人間か。





今日高知から講演の依頼をいただき、先方様から「先生のフライトの手配もさせていただきますので!」と言っていただいた時に夜行列車で高知入りを考えていたためにこんな記事を書いてしまいました。誰か11月の講演日までに高知に新幹線を引いてください。当方、切実です。