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逆転マン、現る。

2016年6月18日 14:14(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記

私の地元駅は小田急線沿線のターミナルにあり、新宿や小田原などに行く時には非常に快適な「特急ロマンスカー」をよく利用しております。

ロマンスカーは座席も広く、1時間足らずの移動ですが食事も旅行気分で取れたり煩わしい満員状態などとも無縁、かつ値段もリーズナブルということでスマホから簡単に予約ができるのをいいことに新宿や小田原などへ移動する際はほぼ100%の頻度で利用している状況です。基本的に移動中は自分の時間として有意義に満喫したい性格でして、数百円で快適な自分だけの時間が取れるのであれば願ったりかなったりなわけですが、このような私の憩いの時間を叩き潰されるケースが極稀に発生することがあります。

例えば隣に座った乗客が物凄い酒臭かったりとか、前後の席に座った数名連れ立った乗客が空気を読まず大騒ぎしたり、とかが主なケースですが、以前に私一人を除く3名が友人同士の観光客(箱根からの帰りらしい)で、あろうことか1列2席を回転させて向かい合った4人席にしてギャーギャー騒ぐという愚行に及んだことがありました。全員60代くらいの女性3人でしたがウォーキング・デッドのゾンビみたいに口にショットガン詰め込んで次々に辺り一面へ脳髄撒き散らせてやりたい衝動に新宿までの40分耐え続けていました。そんな私の溢れ出る殺意を意に介さないあたり、ある意味でゾンビ以上です。

とにかく私は静かにiPadでAmazon videoから撮り溜めたウォーキング・デッドを鑑賞したいだけなのです。邪魔しないで欲しい!しかし・・そんな中、つい先日遭遇したのが・・

 その日は日本橋での漢方関係の仕事がありまして、22時ごろに仕事を終え、ほぼ最終のロマンスカーに乗り込み、ホッと一息ついたところでした。この時間の新宿からの帰路につくロマンスカーの乗客は大変に多く、座席はその日も満席の状態でした。私はいつも窓際を好むのですが、この日は予約が間に合わず残念ながら通路側。それでも乗れたことに安堵しつつ、早速かばんからiPadを取り出し自分の世界に・・

「そうそう、逆にね!

・・そんな時、通路を隔てて隣の席に座っているちょっと太めの女性の声が耳に飛び込んできます。ものすごく大きな声です。もう少し小さな声でしゃべろうよ・・と思いつつ一体何が「逆に」なのかちょっと興味が湧いたのでイヤホンをつけようとしていた手を止めてこっそり隣の話を盗み聞きすることにしました。
若い男女二人、連れ合いのようですが関係性はよくわかりません。年は二人とも30再前後、といったところでしょうか。話のネタはどうやら料理のようです。男性が料理好きなようで、料理について色々と女性に話しています。

男「それでさ、立派な鯛をもらっちゃったんで最初はシンプルに塩焼きにしようと思ってたんだけど来てた奴の中にイタリアン好きがいてさ、急遽アクアパッツァにしよう!って話になってさ」

女「あーなるほど、逆にね!「!?」

男「そうそう。まあ幸い具材も調味料も揃ってるじゃない?だからちょっと手間はかかるけどやってやりますか!って感じでさ。でも作り始めてから気がついたんだけどパセリだと思ってたハーブがなんとサフランだったんだよ!」

女「うそー!逆に!?ありえないねーー!」「!?!?」

男「これじゃ形が悪くなっちゃってアクアパッツァなんて作れねえだろ!みたいな話になってさ、できるのはアクアパッツァじゃなくてパエリアだ、イタリアンじゃなくてスペイン料理になっちゃうだろ!って」

女「あははは逆にね!!「!?!?!」





ねぇ何が逆なの?
(巻き起こる殺意を必死に押しとどめながら)


全てのコメントに対しての返答が「逆に」と返すこの女性。特に意識して聞いていなければ何ということもないのでしょうが、とにかく意識して聞いているとうっかり気が狂いそうになります。友人だったら間違いなくすべての指にビー玉挟み込んで両脇から万力で捻り潰すレベルです。「イタリアンじゃなくて逆にスペイン」というくだりとかスペイン人もビックリの発言ですが、もはや彼女の会話のクセのようになってしまっているのでしょう。またスゴイのがこれだけ「逆に」と返されている男性が一切そこに触れてこない点、これも驚愕です。

結局二人の話は料理の話からスノーボードの話題に移り、私が町田駅で降りる頃にはTBSのドラマの話題になっていましたが、基本的には最後まで女性は「逆に」を連発し続けていました。その中でも神発言だったのは「今のドラマに出てるオダギリジョー良くない?!逆に抱かれたいよね」という発言。もうどこにポイントを置いたらいいのか戸惑うことしかできませんでした。


逆に親の顔が見てみたいわ。