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コミュニケーション傷害

2016年8月24日 10:59(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記

健康相談という仕事はどう考えても接客業の一種であると私は常々認識しているのですが、そうしますと例えば外に出て自分がお客さんの立場になった時に店員さんであるとかサービスをして下さる側の人達の一挙手一投足が気になるわけです。一種の職業病とでも言えばいいのでしょうか。

例えば私がいつも(と言っても2〜3ヶ月に一回くらいしか行かない)行きますクリーニング店の店員さんにスゴイ女性がおられるのですが、どれだけ来店にブランクを空けても店に足を踏み入れれば「いらっしゃいませ杉山様!」と忘れること無く元気よく声をかけてくれますし、例えば以前にもらった半額券などの期限がどれだけ過ぎていようとも「私の方でうまくやっておきますので^^」としっかり半額にしてくれたり、クリーニングの汚れの落ち方が悪ければ本店に掛け合って料金を一部戻してくれたりと、ひとつひとつのサービスがお客さんを喜ばせることをとにかく突き詰めていっているのを実感できます。「この人がいるから安心」と思わすことができる店員さんは新たなお客さんを呼びますし、既存のお客様もまたリピートしてくださるようになりますので店にとっての素晴らしい循環を生んでくれるわけです。まさに店にとっての「宝」といえるのではないでしょうか。

さて、いつも私の駄文を読んでくださっている皆様はそろそろ前振りは終わる頃だろうと思ってくださっていると思います。その通りです。「素晴らしい店員さん」という前振りの後にやってくる今回の本題に入りたいと思います。

つい先日のことですが、ちょっと出張のために航空券を手配してもらおうと某旅行会社に行った時のことです。
夏のシーズンということでお客さんも多く、かなりの待ち時間の後、ようやく名前を呼ばれ、「国内旅行」と書かれている相談ブースの一席に促されるまま座ります。目に前に座っていた担当の男性、年は24〜5歳くらいでしょうか。細身で茶髪、髪の毛がちょっとスネ夫みたいになっています。

「いらっしゃいませー本日はどのような御用でしょうかー」

やたらと語尾が長くネトネトしているのが少々気になりましたが、まあ仕方ないと気を取り直し「ちょっと航空券の手配をお願いしたいのですが」と声をかけたところ「あーツアーじゃないんですねー・・」と答えが返ってきました。なぜか明らかに声のテンションが落ちています。何なんでしょうこの店、歩合制なんでしょうか。

「あ、はい ツアーじゃないんですけど大丈夫ですか?」

「あー大丈夫ですよーどこまで行かれますー?いつ行かれますー?何名で行かれますー?」

いいねえ程よく無礼な感じが。
この辺りから私もちょっとイライラし始めます。

「長崎まで。7月の〜日から、行くのは大人2名に子供2名で」

「はーい。ちょっと確認しますんでお待ち下さいね〜、『you got a mail!』 おっと」

あはははやるなあ、客の目の前で携帯メール受信しやがりますか。

「あーすいません」

「・・・いえ」

ちょっと頭を掻くようなしぐさをしながら机の下を覗き込む店員。
え?見ちゃうの?you mail 見ちゃうの!?

この時点で脳内に住んでいる悲しみジャニーが「you 殺っちゃいなよ」とグイグイ圧をかけてきますが何とか押しとどめつつ、

「あの、ちょっと仕事してもらっていいですかね・・」と絞りだすように言いました。

「あ、すいませーん。ちょっと急ぎのメールだったんで。申し訳ないですー」

ようやく下から私の方を向きながら答える店員。おまえのプライベートの緊急性なんてし ら ね え よ (^0^)!
室町時代なら問答無用で斬り捨てているところですがコイツ相手に殺傷事件を引き起こして得することが何一つ思い浮かばないので何とか我慢します。

「お願いします」

「はいーちょっとお待ち下さいねー」

言いながらポチポチとパソコンのキーボードを叩き始める店員。
ようやく仕事はじめたかこの野郎、こっちはもうギリギリのところだったぜ・・と心のなかでため息をついていた時です。店員の動きがふと止まります。ん?なんだ?

一瞬何かを思い出したように天井を見つめ、得心したようにひとつ頷く店員。おもむろに机にあったボールペンを取り出し、手のひらに何かを走り書きしました。

IMG_8789.jpg

COOP(生協)!?

「あの・・生協行かれるんですか?」

ネタなのか?これもうネタなのか?と混乱気味に自問自答を繰り返す中での結論として「当人に聞いたほうが早い、そして返答次第では殺っちゃえニッサン」という結論が導き出され、口から自然と質問がこぼれ落ちました。

「あーすいませんー!ちょっとこの後飲むヨーグルト買いに行かなくちゃいけないの思い出しちゃいましてー、気にしないでくださいー、航空券取れましたー杉村様ー」「杉山だよ!!」

最後の最後まで期待を裏切らない超絶クオリティの店員でした。
これで行き先が宮崎とかになってたら究極でしたが、個人的には前述のクリーニング屋さんにこの店員を配置したら一日で店潰れるくらいの衝撃キャラに出会えたそんなひと夏の経験。