ウルトラな人
2017年9月26日 18:21(できる限り)毎日更新 乱れ書き日記
ある日家に帰ったら
ウルトラな人がいた。
「うーるーとーらのちちがいう〜うーるーとーらのははがいう〜そーしーてたーろーーーがこーこーにいーう〜♪」
リビングのすみっこでウルトラな人が舌っ足らずにウルトラな歌を歌っていた。
家人も娘もまるでそこに何もいないかのように料理をしたり本を読んだりしているので・・・
「あの・・すいません」
と声をかけてみた。
「ヘアッ?」
こっちを向いた。
「あ、ただいま・・あの・・ウルトラな人ですよね?」
「ヘアッ」
肯定した。
「えっと・・ご自身のテーマソングですよね?いまの・・お上手ですね」
「ヘアッ」
肯定した。
「あの・・・もしよかったら僕も一緒に歌ってもいいですか?」
「ヘアッ」
許可された。
手に持っていた家人のスマホを何やら弄っていたかと思うとウルトラな歌が流れ始めた。
使用法を熟知している様子に驚きつつもなんとなく一緒に歌い始めてみた。
「うーるーとーらのちちがいう〜うーるーとーらのははがいう〜そーしーてたーろーーーがこーこーにいーう〜♪」
「ウールートーラのちちがいる〜ウールートーラのははがいる〜そーしーてターローウがこーこーにい〜る〜♪」
その直後無言で椅子を降りたかと思うとウルトラな人は無言で私の足に思いっきり蹴りを喰らわした。
「いたっ!な、なんだよ」
「ヘアッ!!」
・・どうやら最後の小節の終わりがズレたことにお怒りのご様子のウルトラな人。
「ご、ごめんなさい 今度はきちんと合わせますので」
「ヘアッ」
次やったら殺すぞと聞こえましてウルトラ恐怖を感じましたが練習する間もなくウルトラな歌が再び流れ始めます。
「うーるーとーらのちちがいう〜うーるーとーらのははがいう〜そーしーてたーろーーーがこーこーにいーう〜♪」
「ウールートーラのちちがいる〜ウールートーラのははがいる〜そーしーてターローーウがこーこーにい〜る〜♪」
よし!今度はうまくいった!と胸をなでおろした直後、ウルトラな人はまた無言で椅子を降りると先日私にせがんで作らせたボール紙で作ったムチを取ってくるとそのまま思いっきり私のケツめがけて振り下ろしました。
「いたああああっ!!なんだよ!なんだよ!」
「ヘアッ!!」
その時家人が高らかに
「は〜い夕飯できましたよ〜」
「うん!だいちゃん おなかすいた!」
あ、そこは喋るんだ。
家庭でのほっこりエピソードをたまには書こうと思ったところ結局ウルトラな人に反ウルトラな武器で原因もわからず打たれ、その日の夜が終わりました。放送事故レベルの不条理さです。
あとでお風呂でお尻を見たらウルトラミミズ腫れてました。
次はバードンの着ぐるみ来て帰宅しようと思います。