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「満量処方」「濃度が濃い!」のはいいけれど・・

2014年1月15日 11:27これだけはつたえたいお話

最近 某漢方製剤のCMなどで「満量処方」とか「同じ生薬でも中身が濃い!!」などと謳うものが非常に多く見受けられます。処方の成分量が濃いとか効き目が良い、というのは結構な話ですし、事実 某肥満漢方製剤を委託されているメーカーの生薬の質の素晴らしさは良く知っております。

ですがいつもこうしたCMを見るたびに思うのは一番肝心な「それを飲むのに適している人に間違いなく飲んでもらう」という視点が抜け落ちているということ。

例えば高齢者の尿もれに用いる「ハルンケア」は「八味地黄丸」という漢方薬をベースとして作られています。

ただしイメージとしては「高齢者で尿もれがある人になら誰にでも効く」という感じを受けますが、八味地黄丸は温剤であり、ほてりなどを感じる人が飲むとそのほてりを増強させてしまう等の弊害が起こる事もあります。この場合は清熱する力を持つ「知柏地黄丸」を用いるなど、同じカテゴリでも飲む形の体質に合わせて異なる薬を選ぶのが漢方のセオリーです。

前述した某肥満漢方製剤も便がゆるく、身体の虚弱な方には適さない漢方薬であり、事実当店でも全く肥満ではない(私の見た感じですが)ある女性が服用して下痢が止まらなくなり、体調を大きく崩した、という訴えがありました。

もちろん備え付けの文書にはこうしたことが書かれているのかもしれませんが、一般の方は「体脂肪を減らす」という言葉は見てもそうした飲んではいけない人についての記述などにはなかなか目がいきません。

ではこうしたものが販売されているドラッグストアなどでこうした点についての注意が購入者にされるかと言えば・・まず間違いなくされませんよね。

漢方薬はサプリメントや健康食品ではなく「医薬品」です。効果効能やその成分量の濃さを謳うのは結構な事だと思いますが、それを飲むのに適する人、適さない人についての記述をそれらよりも大きくすること、あるいは取り扱う人間がきちんとした知識を持って購入者への対応をとる事が漢方薬を真摯に扱う者の責務であると私は感じますし漢方薬自体の素晴らしさを知ってもらう為に絶対に必要なことだと考えております。

今の流れではいずれ大きな事故が起きる可能性を否定できず、非常に怖いな、と思う時が頻繁にあります。

ですから漢方製剤を扱う時は専門機関に必ずお聞きになってから服用される事をいつもお勧めさせていただいております。

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