男性更年期ってご存知ですか?
2007年11月 9日 13:57男性のお話
「更年期」というのは世間一般の認識では
女性特有の症状であると思われがちです。
その理由は女性の場合「閉経」を境にして
更年期に突入する、と考えられているからのようですが
その認識は実はちょっと違っていて、
男性にも「更年期」というものは存在するのです。
そもそも「更年期」とは
成熟期(壮年期)と老年期(熟年期)の間に存在する
期間のことを指し、原因は加齢と共に低下する
血中ホルモンの低下により引き起こされるものであり、
ホルモンの低下にともなって身体症状や
精神関連の症状が現れやすくなります。
女性と比較して男性の場合、閉経がない分
男性ホルモンの急激な低下と言うものはないので
更年期障害というものがわかりづらい傾向にありますが、
加齢につれ確実に症状は進行し、
男性ホルモンの量は減退して行きます。
さて、
では以下に「男性更年期の診断目安質問」を作ってみました。
40歳以上の男性の方を対象にしていますので、
該当されている方は思い当たるところにチェックをしてみてください。
ではどうぞ!
「男性更年期の診断目安質問」
1.体調がすぐれず気難しくなる
2.不眠に悩んでいる
3.不安感や寂しさを感じる
4.くよくよして気分が沈む
5.ほてり、のぼせ、汗をよくかく
6.動悸や息苦しさを感じる
7.めまい、吐き気がある
8.疲れやすい
9.腰痛、手足の関節の痛みがある
10.頭痛、頭重、肩こりがある
11.手足がこわばる
12.手足がしびれる
13.早朝勃起がなくなった
どうでしょうか?チェック終わりましたか?
チェックが4つ以上ついた方・・・
残念ですが男性更年期の疑いがあります。
近年先進諸国の中でも日本人男性の自殺率は
群を抜いて高くなっていますが、
その原因として社会、生活、老後に対する不安や
家庭内におけるストレスなど非常に多岐にわたっているとされています。
しかし実はこういった社会環境によるマイナス要因による
ダメージを男性更年期が増長させ、
うつ病や自殺などを増やしているというのは
あまり知られていません。
対処として漢方では男性機能の低下を「腎虚」ととらえて
腎を補う「補腎剤」などを使うケースが多く、
これに「気」を補う「補気剤」などを組み合わせたりして
精神と肉体、特に体の内部の機能改善を目的として
治療を行います。
もちろんこれは西洋的なホルモン療法とはアプローチを異にしています。
更年期をただの「ホルモンの減少」ととらえて
ホルモン療法を行うのか、更年期により現れる訴えを
全て加味して処方をお出しする漢方療法を望まれるかは
もちろん個人の自由ですが、
男性の場合、男性更年期の認知度が
低いため、女性のように気軽に更年期の不定愁訴を相談したり
することができなかったりご本人も単に仕事の疲れかも・・と
自己完結してしまうことが多い為に症状が悪化するまで
放置してしまいがちです。
自殺者の統計を見ても女性よりも圧倒的に男性が多く、
これは悩みを人に言えずに溜め込んでいる男性が多い、と
いうことを表していると思われます。
悩みを相談するのに男性も女性も関係ありませんし
恥ずかしいと考えることもまったくありません。
まずはお話ください。
お話いただいている時点ですでに改善に向けて治療は始まっていますよ。