ほてり、赤いにきび、アトピーと「血熱」の関係
2009年7月18日 14:26皮膚のお話
にきび、肌荒れ、ふきでものなどの赤い湿疹、ほてり、便秘・・・これらの症状に加え「赤い顔」にお悩みと言う方、これは「血熱」(けつねつ)が原因の可能性があります。
「血熱」とは中医学独特の考え方で、血の病的状態の一つであると考えられており、ほてりや発熱などの熱を思わせる症状の他に、赤みのある発疹、紫斑、出血などの症状が起こります。
血が熱を持つと書くこの血熱ですが引き起こす原因は、といえば食生活の乱れ、生活習慣の乱れ、ストレス、ウイルスやバイ菌などの侵入が主にあげられます。いずれも生活が乱れ身体の弱っている現代人には多い原因といえるでしょう。
これに対する対策としては適度な運動、睡眠時間の確保、食生活の改善、身体の熱を取る食べ物(きゅうり、スイカ、ハッカなど)をバランスよく摂る、便秘のために腸を潤す食べ物(バナナ、はちみつ、れんこんなど)を摂るなどがあります。
上記した原因に心当たりがある、またはのぼせやすい、イライラする、生理前にニキビがでやすい、舌の色が真っ赤、喉や口が渇く、吹き出物が赤い、出血傾向(鼻血、血尿、血便、血痰)がある、微熱や発熱が多い、生理出血が多く色が鮮やか、と言う人は涼血作用のあるセキシャク、ボタンピ、ジオウといった生薬をバランスよく配合した「涼血清営顆粒」(りょうけつせいえいかりゅう)をお勧めいたします。
「血がたぎる!」という表記は悪い言葉ではないですが身体に害となる余剰な熱はクールダウンしましょう、慢性の肌荒れ原因は血熱が絡んでいることが多くあります!
ただし勝手な自己診断は間違いのもと、ことに皮膚疾患にお使いになる漢方薬は選択を間違えると症状の悪化を招くことが多く危険が伴います。「赤い顔」やほてり、といっても症状が悪化する時間や激しい症状なのか穏やかな症状なのか、その性質により選ぶお薬は変化しますし、中には心臓の障害などが潜んでいることもあります。漢方薬をお使いになりたい、と言う場合は必ず使用前にご相談下さい。