日常生活でもよく「顔色が悪いけど大丈夫？」というシーンがあると思います。これは皆さん知識として「顔色が悪いと体調が悪い」ということをご存知であるということですがでは具体的に「何色ならどうなのか」ということまでご存知の方は少ないかと思われます。

顔色と内臓には確かに関係性があり、きちんと顔色である程度の状態を判断することができるのです。

中国医学でも古くから顔色を大きく５色に分けて、それぞれを臓腑と結び付けています。
今日はこの「顔色と健康」をテーマにあくまで目安としてですが臓腑との関係についてお話しようと思っております。

①顔色が赤い
血色が良いのは健康な証拠ですが顔色がいつも赤らんでいる場合は狭心症や心筋梗塞の予備軍であったり何かしらの心臓の障害が疑われます。つまり直立の二本歩行の人間は心臓の力で血液を循環させ、体温を一定に保っていますが、心臓の働きが悪いと血液は一箇所に偏り、赤ら顔になったり下半身の冷えなどを招きます。

さらに心臓の状態が悪化すると顔色は赤から青白くなります。こうなったらかなり注意が必要です。これは冠動脈につまりが出て心筋の働きが落ちている可能性があります。

②顔色が青い
簡単に言えば肝臓の不調により血液が汚れている可能性があります。肝臓のもつ血液浄化作用の働きが低下すると血液は汚れを取れず黒ずみをまして粘度もあがり、流れが悪くなります。汚れた血は黒ずみ、皮膚の色を通すと青く見えます。すぐに肝臓の検査数値に異常が現れることはまれですが、体の中からのサインであると考え、お酒やストレス等肝臓への負担の緩和に努めることが大事です。

③顔色が黒い
腎臓の「ろ過機能」と「水分調節」の二大機能が低下している可能性があります。腎の血液ろ過機能が低下すると老廃物が体内に停滞し、水分量もバランスが崩れむくむのに皮膚表面は乾燥するという肌のトラブルが出てきます。

④顔色が白い
肺が弱く、呼吸器トラブルを抱えている人は色白で肌が弱い傾向にあります。中国医学で言うところの「肺」とは鼻、のど、気管などの呼吸器から皮膚全体までも広く含みます。つまり色白＝肺が弱い＝皮膚が弱くメラニン色素を作る能力が弱いという考え方をされています。また、貧血症状をお持ちの方も血の色素不足から色白になる傾向にあります。

⑤顔色が黄色い
胃腸(漢方では広い範囲で「脾」と呼びます)系の働きが弱まっている人に多いようです。胃腸系が弱まると栄養の消化吸収のバランスが崩れ、全身が栄養失調状態になり、貧血傾向になり、皮膚が黄色くなってきます。また、肝臓や胆のうに病巣が現れると白目や鼻の周りと同時に皮膚も黄色くなってくることがあります。

などなど・・・・

いささか簡単なまとめになってしまいましたがこのように五臓六腑と顔色には大きな関係性があることはお分かりいただけたと思います。

一言に顔色の変化、といってもある日を境に劇的に顔色が変化する！というケースは稀で、次第に偏重していくケースのほうが多いものです。ご自身の体への負担を考え、ご自身の顔色とあわせて一度生活を見直してみるのはいかがでしょうか。

生まれつき顔色が青白い、赤い、青い～などもともとの体質で顔色が悪いという方はご相談下さい。漢方により原因となる各々の臓器を補い、強化することで体の中から顔色を健康な状態にすることができます。

美しい顔色は体内の健康から！お悩みの方はご相談下さいませ。