夏バテに効く漢方
2009年8月 1日 11:22夏の病気のお話
例年の猛暑で熱中症や夏バテにお困りの方も多いと思います。
漢方の考え方では「暑熱(しょねつ)」といういわゆる夏の暑さが体の中に侵入し、これが体内で余剰な熱となり、体内で暴れまわることにより身体の中にある津液(要するに体液のことです)を外へ追い出してしまうことにより、脱水や体液不足に伴って起きる気(エネルギー)の不足が起こってしまいます。
上記した悪循環を段階別の症状に分類してみると・・
①暑熱が体内に侵入→発熱、熱感、尿が濃くなる、脈が増えるなど
②侵入し、熱となったものが肉体だけでなく精神も阻害する→焦燥感(イライラ)が現れる
③暴れた熱が津液を枯渇させてしまう(エネルギー不足も併発)→口が渇く、尿量が減る、全身倦怠感、息切れなどの症状
このような形になります。
一般的な夏バテに代表される症状もいくつかあるのがお分かりいただけるかと思います。
さらに夏の時期、冷たいものをたくさん摂られることにより胃腸が冷え、働きが悪くなることによってエネルギーの産生効率も低下してしまい、ますます悪循環の鎖を強くしてしまいます。
冷たいものをやめて熱いものだけをどんどん摂取しなさい!とは言いませんが現代人はクーラーで冷えた身体に冷たいものをグイグイ流し込むような生活習慣を送られている人が多いのも事実。
これでは夏バテになるのも当たり前です。
しかしそう言っていてもなってしまう夏バテ、夏のダメージ。
ではどうやって回復していけばいいのか。
大筋で考えてみますと漢方薬によっての治法には大きく2つに分かれます。
すなわち
①暑熱を体内から追い出す
②失ってしまった気や津液を回復させる
この二通りがあります。
①の場合、暑熱を追い出すような漢方薬を用いていきますが、代表的なものは西洋人参や西瓜皮などがあり、清熱作用をもった生薬で構成されている漢方薬が主です。残念ながら日本には意外と数が少ないので煎じのお薬などでご用意することが多くあります。西洋人参は当店でも取り扱いがあり、暑さの中での体力増強、特にスポーツなどをされておられる方には素晴らしい効果があります。
日本でポピュラーなのは②のほうで、気や津液を補う代表的な漢方薬として当店で取り扱っているお薬には「生脈散」(しょうみゃくさん)というものがございます。夏の暑さによる気や津液不足はもちろん、加齢やストレスや疲労によっても不足は起こりますがこちらにも対応できるため、つかれ、息切れ、動悸、口渇などの症状に使うことができます。疾患名で言えば心臓や肺の慢性疾患、機能強化などに特に効果的です。当店ではこの生脈散を「麦味散顆粒」という名前で販売しております。
夏バテ、熱中症予防にこれ以上便利で効果的なものはないと思います。スポーツドリンクに溶いて飲めば非常に美味しく、無理なくどなたでも飲むことができますのでお子様やご高齢者にもオススメです。
(麦味散顆粒のご購入はこちらからどうぞ)
たかが夏バテ!といえど熱中症や体調不良は家の中にいても起こりうる症状であり、やはり日ごろの不摂生により発生しやすくなっておりその不快感は決して楽なものでもありません。
夏を迎えるにあたってご不安な方、今年の夏は大事な夏!体調を崩している場合じゃない!と言う方は是非ともご相談下さい。快適な夏の過ごし方をお教えさせていただきます!