のどの不調に臓器の不調?
2014年10月 2日 15:09秋の病気のお話
9月の終わりから10月にかけて。
周りを見回すと「喉の調子が悪い」と言っている方が意外と多いと思いませんか?ひょっとするとあなた自身も・・?
喉の痛みや腫れ、そこからくる咳などは一般的に「風邪」を原因とみる向きが一般的ですが、実はこうした季節や体全体のバランスを見てみると実は他に原因があることの方が多かったりする。
喉というのは漢方で言えば「肺」に含まれる器官です。呼吸を行い食べ物や水分を飲み込む役割を主に担います。喉は肺だけではなく漢方で言うところの脾(胃腸系を中心とした消化器系とお考えください)とも深い関わりを持ちますので、これらの機能が低下しますとのどの不調も連なって出てくる訳です。そしてここに風邪の菌やウイルスは関与しません。なので抗生物質をいくら飲んでも治らない、という訳です。
もちろん菌やウイルスが肺に入り込んで肺に熱がこもることでも喉の不調は現れますが、これは「肺」の中にあるエネルギーである「肺気」が不足していると不調を繰り返してしまいます。
さらに前述したように胃腸系(脾)とも関わりが深いため、暴飲暴食などで脾が疲れたり失調を起こすことでも体に湿(余分や水分や汚れ)や熱が溜まり、これによって喉の腫れや膿み、炎症などを引き起こすことにもつながります。
さらに肺は脾よりもさらに下に存在する「腎(じん)」の潤いを受けて調子を整えているという側面も持ちますので結局肺だけではなく脾や腎といった他の臓腑のケアも必要である可能性が高くなります。
しょっちゅう喉の調子を崩す、でも熱は出ない、という方。
秋の時期にそういう症状が悪化したり続いたりする方。
そういう方はまずは肺の失調を。そしてそれに関係する脾や腎の管理も一度ぜひご相談ください。きっとお役に立てると思います。