夏に大活躍!麦味参顆粒と西洋人参の使い分け
2026年6月29日 17:08夏の病気のお話
夏場や疲れが溜まりやすい季節に大活躍の麦味参顆粒と西洋人参。どちらも「気」を補い、体に潤いを与えるという点では共通していますが、実際の得意分野や向いている体質には違いがありますので、今日は中医学的な視点から整理してみたいと思います。
まず麦味参顆粒について。人参・麦門冬・五味子という三つの生薬を組み合わせた処方で、もともとは「生脈散」という古典的な方剤をベースにしています。人参が気を補い、麦門冬が肺と胃の陰を潤し、五味子が「収斂」、つまり漏れ出るものを引き締める働きを担っています。この五味子の存在が麦味参顆粒の大きな特徴で、汗が止まらない、息切れがする、咳が長引いて体力を消耗している、というような「気陰両虚」かつ「漏れ」が気になる状態にぴったり合います。夏バテで大量の汗をかき、だるさが抜けないという時には、この引き締める力が頼りになります。
一方の西洋人参は、性質がやや涼性であるという点が大きな違いです。人参の仲間ではありますが、温める力よりも、気を補いながら同時に熱を冷ます方向に働きます。そのため、ほてりや寝汗、口の渇き、イライラしやすいといった「虚熱」を伴う疲労タイプに向いています。仕事のストレスで気を使い果たし、なのに体には熱がこもりやすい、というような現代人によく見られる体質には、西洋人参のほうが体に合うことが多いです。
ここで簡単な見分け方をお伝えすると、「漏れ」がキーワードになるのが麦味参顆粒、「ほてり・熱」がキーワードになるのが西洋人参、というイメージを持っていただくとわかりやすいかと思います。汗や息切れ、咳といった「漏れ出る」症状が中心であれば麦味参顆粒を、ほてりや寝汗、イライラといった「熱を持つ」症状が中心であれば西洋人参を選ぶ、という使い分けです。
また、季節による使い分けも参考になります。真夏の汗だくな時期や、息切れ・咳が続く時期には麦味参顆粒が活躍しやすく、季節の終わりに疲れがどっと出て、ほてりや寝汗が気になるようになってきた時期には西洋人参が向いていることが多いです。もちろんこれは目安ですので、実際には体質や症状を丁寧に見ながら選んでいただくのが一番です。どちらも「気を補う」という土台は同じですが、五味子による収斂作用を持つか、涼性で熱を冷ます力を持つかという違いが、選び方の決め手になります。ご自身の今の状態を振り返りながら、よろしければぜひご相談下さい。




