豆知識 寝つけなくても大丈夫!
2007年11月 9日 12:25睡眠のお話
春は自律神経のトラブルが生じやすい季節です。
漢方でその原因を考えると季節の変わり目は
「肝」に障害が生じやすくなるため、とされています。
漢方で言う「肝」とは肝臓だけではなく「感情」や「情緒」などを
つかさどる部位でもあり、ここに熱がこもったり弱ったりすると
イライラしたりヒステリーを起こしたりと精神トラブルを引き起こします。
よく「春眠暁を覚えず」などと言いますが
しっかり眠れる人はある意味健康です。
私には「あたし衰弱してるの」と言いながら
18時間くらい眠り続ける友人がいますが
まずこういう方に心配は無用です。
体や脳が衰弱していると逆に眠りが浅かったり
眠りにつけなくなります。いわゆる不眠ですね。
睡眠障害の原因には
1.生活リズムの乱れ
2.五臓の肝の緊張
3.内臓の不調
4.ストレスなどの蓄積
などが考えられますが、脳や体の疲れにより
睡眠が傷害されるケースには漢方では
「酸棗仁」などを使います。
自律神経には
活動を活発にする「交感神経」と
からだを休ませる「副交感神経」とがあります。
すなわち昼間の活動時には交感神経が
優位になっており、夜休むときには副交感神経が
優位になっているのが健全な状態です。
この部分のバランスが崩れると不眠となります。
ですから夜の寝つきが悪い場合は
副交感神経を優位にするぬるめの湯への入浴や
布団に入ったまま腹式呼吸をするなどの対策が
非常に有効です。
血流をよくしたりリラックスするというのは
原始的なようで最も効果的な不眠解決の方法です。
特にオススメなのが腹式呼吸。
腹式呼吸のコツは
手をおなかに当てて、息を吸うのに合わせ
膨らんでいくのを感じ取る。
いっぱいになったらゆっくりと吐き出す。
これだけです。
簡単でしょ?試してみてください。
寝つきが悪くない、という方でも睡眠による
回復量が増加するようです。
それでも寝付けなかったとしても
あまり心配はしないでください。
横になって腹式呼吸をする、これだけで体は
起きているよりはずっと休まります。
寝なくては寝なくては!という強迫観念めいたものが
結果的に体を衰弱させることになります。
寝付けなくても体はしっかりと回復できると考えれば
それだけでリラックスできるはずです。
不眠には腹式呼吸。
覚えておいてください。
・・・・・この話を先ほど妻にしたところ
「なるほど!腹式呼吸ね!」とさっきから
ヒッ・ヒッ・フーとラマーズ法呼吸をしています。
それ、間違っているよと伝えるべきなのでしょうか。