花粉症をぶっ飛ばせ!その1.西洋学編
2007年11月 9日 14:41花粉、アレルギーのお話
世間一般的には慢性的で発作性のくしゃみ、鼻水、鼻づまりを主な特徴として、 眼や皮膚にも合併症がよくみられる疾患を、鼻アレルギーまたはアレルギー性鼻炎と呼んでいます。
花粉症とはこのアレルギー性鼻炎の一種で、空気中に飛んでいる花粉が鼻の粘液や眼に入ることにより起こるわけで、原因となる花粉は多種にわたりますが、日本ではスギ花粉症が最も多いようです。
合併症で喘息を引き起こすなどの心配は少ないのですが、症状によっては日常生活に支障をきたすほどの眼のかゆみ、充血、流涙等の症状を伴います。
日ごろの行いがいいせいか(軽く聞き流してください)私の場合花粉症のつらいアレルギー症状を経験したことはありません。
よく友人に花粉症にはなっていないと言うと「おまえラッキーだな」というように言われることがありますが、これは単に運がいいわけでもなんでもなく、きちんとした知識とそれによる対応により発症を予防しているからなのです。感心するがいい。(この一文はその友人へ宛てています)
知識を持てば花粉症は予防できる!ということで、まずはなぜ花粉症になるのか?ということですが、花粉とは私達にとっては異物であり、アレルギーを引き起こすアレルゲン(抗原)とよばれています。これが体内に侵入してくるとこの異物(抗原)を排除するために体内で抗体が作られます。この抗原と抗体が反応することにより、体内でヒスタミンという化学物質が合成されます。このヒスタミンが知覚神経を刺激してくしゃみなどの花粉症の症状を引き起こします。この抗原と抗体のバランスが崩れることにより本来体を外部からの異物から守るべき免疫が暴走してしまい、過剰にくしゃみや涙が出たり炎症が起きることにより目の充血、かゆみなどが発症してしまうのです。
花粉症=簡単に言うと免疫反応が暴走している状態です。
※余談その1:リウマチやアトピー、喘息なども同様に免疫が暴走することにより引き起こされる症状です。
ここで重要なのは花粉症が1960年以降、すなわち近年になって急激に症例が急増しているアレルギー性鼻炎であるということで。その増加の原因はまだ完全には明らかになっていませんが日常生活における化学物質の急激な増加による人体への影響等が一因として有力な説であるようです。
すなわち近代化した社会生活の弊害として花粉症が増加しているという可能性は否定できないようですね。一昔前までは花粉症などという言葉すら珍しかったわけですから。
豊かになったために好きなものを好きなときに好きなだけ食べれるようになったバランスの崩れた食生活や夜更かし等の生活リズムの乱れなどにより、我々現代人の抵抗力、免疫力がいかに衰えてきているかを無言で語られているような気がします。
自分の子供は素手でライオンを狩るくらい逞しく育てるのが目標の私としては課題が山積みです。
さて、ここまで書いたのが西洋学的な花粉症の発症のメカニズムです。
西洋学的治療の場合は、前述したヒスタミンの遊離を抑制するようないわゆる「抗アレルギー剤」を服用するのが一般的です。
使用されている方も多く効果もよいのですが、人によって口渇が出たり眠気が出たりするのが欠点です。
しかもこういった治療は症状を押しとどめているだけにすぎず、「根治」するにはこれだけでは足りません。
では「根治」するにはどうしたらいいか?
次回は漢方学的な見解で花粉症を分析してみます。