ニセ花粉症にご注意を!
2011年1月21日 11:42花粉、アレルギーのお話
2011年の花粉の飛散量は前年のなんと8.5倍。観測史上でも第二位の予想というからこれは心配の種になりますね。
例年以上に花粉症対策は当店でも行っておりますが、ご相談にみえられる方の中にちらほらと見え隠れする「ニセ花粉症」の姿が。
ニセ花粉症とはなんじゃらほい?という方、まずはこちらをご覧ください。
自分はアレルギー性鼻炎(花粉症)だと思っておられる方で
・寒いところから暖かいところに移動すると水様の鼻水が出る
・朝方になると咳や鼻水が出る
・お風呂や食事などで身体が温まった時に水様の鼻水やくしゃみが出る
こういう症状をお持ちの方、それはおそらく花粉症ではありません。
これは一般的に「血管運動性鼻炎」と呼ばれるタイプの鼻炎です。一件アレルギー性の鼻炎にそっくりですが、早朝に起きた直後、鼻水が多い、温度差に敏感、検査での抗原が見つからないなどが特徴です。(鼻汁好酸球もマイナスです)
この血管運動性鼻炎とは、姿勢、環境、温度差の変化によって反復性のくしゃみ、水様性鼻水、鼻づまりを主体とする自律神経以上に生じる鼻炎のことで、別名を血管運動神経性鼻炎、とも言います。
原因はハウスダストと呼ばれる環境的因子、化学物質の蒸気、臭気などの刺激性陰士、天候などの気象的因子、肉体的、精神的な心身性因子、血行不良の体質因子などが考えられます。
これに対して西洋学治療では花粉症と同じく抗ヒスタミン製剤などの抗アレルギー薬を用いることに主眼を置きますが、あくまでも対症療法にしかなりえず、根治を考えれば漢方薬の使用が必要になります。
一般的には「冠元顆粒」を中心とし、衛益顆粒、板藍茶、頂調顆粒などの漢方製剤を組み合わせて治療を行います。一言に血管運動性鼻炎と言っても片頭痛を伴う場合、風邪をひきやすい場合、花粉症もある場合、ストレスや自律神経失調症がある場合、ドライマウスの場合などなど症状の状況によって用いる漢方薬も変わってきます。
もちろん日常生活ではストレスをためない、睡眠をしっかりとる、暴飲暴食をやめる、適度な運動を心がけるなど生活習慣への配慮が大切です。
本物の花粉症と併発するケースもありますから気になる方はどうぞお早めにご相談くださいませ。