病気が起こる原因を漢方の観点から知って欲しい
2014年4月12日 10:11元気で長生きのお話
漢方で考える「健康」である状態は「気血(きけつ)の流れが順調である」ということにつきます。気=エネルギーと血=燃料が問題なく流れているとイメージしていただければいいと思います。これが例えば過度の思慮や激しい感情の変化、不規則な飲食、寝たきりや疲労により損傷してしまうとエネルギーや血液のうっ滞(交通渋滞)を引き起こす事になります。これを気滞(きたい)といいます。
この状態が長引くと気、血に続いて水(すい=水分代謝)のバランスまでが崩れ、体内で濁った水(漢方では「痰」と呼ぶ)が形成され、増加して行く「痰濁(たんだく)」という病態を生み出してしまいます。こうなると送られるべきエネルギーは停滞し、臓器には栄養が運ばれなくなり、その結果万病の原因になる、ということです。
当店にお越しになるお客様のほとんどが何らかの原因によりこの「停滞状態」が起こり、そこから病気が出て来ているケースに当てはまります。
急な原因不明の湿疹、無気力、鬱状態、多くの生活習慣病、冷え、のぼせ、むくみ、認知症などなど。本当に多くの病気は逆に言えばこの「流れを正常化する」ことで改善して行きます。西洋学の考え方には存在しないこの論理、この治法こそが病気を根本から改善させる最良の方法であると私はいつも店頭の現場で直面していながら実感しています。