秋口は夏バテのピーク!
2015年8月26日 16:36夏の病気のお話
これを書いておりますのが8月の最終週。
暑さもひと段落し、ややもすれば長袖が必要な日が数日続いております。暑さの苦手な私としては一息つける、という時期ではありますが、健康相談上は夏の不養生による不調が一気に吹き出す時期であり店は皆様からのご相談で大変な状況になっております。
特にいわゆる「夏バテ」が出てくるのはこれからの時期となりますが、この夏バテの症状を大きく2つに大別すると
①喉が渇き体が火照るが水をたくさん飲んでもお小水が出ず、悪心・嘔吐・下痢などの胃腸障害が辛い
②とにかく何をするにもだるく、気力がわかず、食欲もない。
特にこういったお悩みが多いように思います。
まず前者ですが、このメカニズムとしては気温や湿度の上昇により脱水となり、のどは渇くのですが、水分を多く摂る(特に冷たいもの)ことで体表には胃腸機能が低下し、水の偏在が認められ体の中のある部分(特に胃内)に水が停滞することで記したような不調がでます。こうした症状に用いるのが「五苓散(ごれいさん)」という漢方薬です。
次に後者のタイプですが、これは暑さにより体の中の体液やエネルギーが激しく消耗し、同時に胃腸機能も低下することで体を動かす「動力」が大きく損なわれてしまったが故に起こる症状です。こうした場合には「清暑益気湯(せいしょえっきとう)」という漢方薬が奏功するケースが多いです。お手元にない場合は「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」で代用することも可能ですができればこちらを用いたいところです。
細やかに分類しますと夏バテのタイプは厳密にはもっとしっかりとした見立てが必要になることもあります。
病院の点滴などで回復できるもものとは少々異なりますので、できれば漢方を適正に、効果的に使っていただければと思います。
ちなみに明日(H27.8.27)の漢方基礎講座はこちらをテーマに行います。お越しいただく皆様はどうかお楽しみに!!
(残念ながら40名定員にすでに達しておりますので新規の参加はできません)